日本の心・さいき

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小児疾患の変遷・・・

 私が医師免許証を手にしたのは、昭和51年5月でした。6月から、宮崎の県病院に就職して、1カ月目から、小児救急をしていました。もちろん、初めは、上の人が付いてもらっての診療でしたが。
 入院は、急性腎炎が多かったですね。それが、今は、殆どいません。今、外来では、溶連菌感染症が少なからずいますが(1年中、いる感じですが)、採血せずに、外来で簡単にその検査が出来、抗生剤投与となりますが、投与例には、まず、合併症の急性糸球体腎炎、ないですね。
 昔、なぜ、あんなに急性腎炎が多くて、今、こんなに少ないのか、不思議に思っています。
 以前は、RSウイルス、インフルエンザウイルス、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルスロタウイルスノロウイルスなどのウイルスの検査、外来で出来ませんでした。それが、今は、いとも簡単に出来ます。凄い時代になっているなあと思います。
 正直、昔は、喉が赤いと、抗生剤よくあげていました。予防的な意味でも、抗生剤をあげていました。今は、ウイルスか細菌(マイコプラズマを含む)、はっきり区別して、抗生剤使用しているので、外来での抗生剤投与例、10人に1人程でしょうか。
 細菌性髄膜炎、ホント、少なくなりました。細菌性髄膜炎になると、後が悲惨になることが多いだけに、時間との勝負となります。やはり、生後二カ月からしている予防接種のプレベナー(肺炎球菌)とヒブワクチン(インフルエンザ杆菌)の効果だと思います。
 それと対照的に、アレルギーの患者さん、多くなりました。何故でしょうか?いろんなことが言われていますが、まだ、よく分からないのが現状です。