日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

他人の為に・・・

 開業する時に職員を採用するにあたって、「仕事の出来る人は気が強い人が多いよ。人のいい人は、人当たりはいいけど、仕事があまり出来ないことが多いよ。両方共兼ね備わった人を求めるのは、まず無理かな。」とある大きな病院の人事担当の人から言われたことがあった。
 このことは、初めピンと来なかったが、時間が経つにつれて次第に少なからず実感できる様になった。
 専門家の中には、端から見て一般常識を欠いた感じの人が時にいる。言い方を変えれば、自分の世界にドッポリと入って行けたので、大きな事が出来る様になったと思う。他人の為に大きな事をしていること自体は、ホントに素晴らしいことだと思う。
 脳科学者の茂木健一郎さんは、「人間の脳は、他人の為に頑張ることで潜在能力が最も引き出される。自分の為に頑張るというのは自分一人の為でしかない。これがみんなの為、百人、千人、一万人の為となったら、ものスゴイパワーが出る。」と言われた。
 出産後に疲れているはずの母親が、不眠不休って感じで母乳を赤ん坊にあげている。妻子の為に体を酷使して夜昼頑張っている父親も多い。患者さんの為に、深夜も起きて診ている医師もいる。
 フランクルの書いた「夜と霧」の中での収容所のことを読むと、次のことが解る・・・アウシュビッツ収容所の様な極限のギリギリの中で強く生きられた2種類の職種があった。それは、医師と牧師。医師は目の前の人を救わないといけない、牧師は、最後に天国に送ってあげないといけない、死ぬ訳にはいかないのだ。その2種の職人には、目前に目的を持って生きるべきことがあった。その根底には、人間本来に備わっている他人の為への愛があった?!!
 既に老人大国の日本であるが、今からの日本がよりよく生きる道の一つに、上手にお年寄りを利用することが揚げられるかな・・・?!お年寄りは、最後まで人に役に立つこと、願っていると思います。他人への愛の力は最強と思います。

*内容と写真は、関係ありません。(台北・ソウル・トロント