日本の心・さいき

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発生学の講義の余白に・・・

 発生学の講義が終わった。看護学校の1年生に、9月8日(火)と15日(火)と18日(金)の3回、10:20〜12:00の100分講義をした。
 終わると、20問の試験問題を課している。3回で、60問、その内の20問がスライド問題。内容は、教えたことから出しているが、量が多いので消化不良で終わっている学生さんも多いみたいだ。
 講義なんて、聴く気にならないとモノにならない。コックリコックリしている子もいるが、真剣に聴いていて、3回の試験共に満点近く取っている子もいる。
 最後に、少し時間が余ったので、脂肪酸の話をした。
 脂質の多くは、中性脂肪中性脂肪(トリグリセライド、トリアシルグリセロール)は、グリセリン脂肪酸が一緒になって(エステル結合して)できる。
 脂肪酸には、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸がある。飽和脂肪酸には、パルミチン酸とステアリン酸があり、パルミチン酸の化学構造式C15H31COOHは、人後妻に迎えたと覚える。ステアリン酸の化学構造式C17H35COOHは、スターリンは人並みご飯食べると覚える。
 脂肪酸の炭素数に奇数はない。18、20、22が最も大切。不飽和脂肪酸には、オレイン酸リノール酸リノレン酸(αとγがある)、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(エイコサは20を、ペンタは5、エンは二重結合の意味)、ドコサヘキサエン酸(ドコサは22を、ヘキサは6を、エンは二重結合の意味)とあり、C数と二重結合の数は、それぞれ、18:1、18:2、18:3、20:4、20:5、22:6である。
 飽和脂肪酸は、常温では固体で、不飽和脂肪酸は常温では液体となっている。飽和脂肪酸は、人間よりも温度の高いトリやブタやウシの肉に沢山含めれている(ので、これを沢山摂ると、動脈硬化になり易い)。不飽和脂肪酸は、人間の温度よりも低い魚に多く含まれている(ので、動脈硬化になりにくい)。
 脂肪酸の最後のカルボキシル基のCから1、2、3、4・・・と順に番号を付けて行くが、2から、α、β、γ、δ・・・とも付けて言う。又、逆に初めの(アルキル基)の方から、二重結合のCに、ω1、ω2、ω3、ω4・・・又は、n-1、n-2、n-3、n-4と付けて言う。
 α-リノレン酸やエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)は、ω3系(n-3系)の不飽和脂肪酸で、近年、ω6系:ω3系の割合が4:1が望ましいとされるが、今の日本人では、ω3系の割合が少ないとされている。又、二重結合の構造の違いでの異性体があり、自然界には、シス形しかないが、人工的には離れた感じのトランス形があり、これが現在、花王エコナなどで問題になっている。