日本の心・さいき

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税金

 税金を取られることに対して多くの日本人が、不満を持っているみたいだ。税金は払ってもいい、しかし、それを有効に使って欲しいと言った意見は多い。消費税のことになると、多くの人が尻込みする感じで、今度行われる選挙では、消費税の論議、あまり活発でない感じに思えるけど。
 納税の義務は当然だが、何故これ程に不満が大きくなっているのかなあ・・・
 30年程前に、ある機会を与えられて、(ある市での)長者番付上位の人と話したことがあった。その時、「増えた分の9割近くが、税金で取られてしまうからなあ・・・」と言われていた。その時には、全く意味が分からなかった(そんな馬鹿なはずはないとホントに思っていたから)。
 現在、(2007年より)所得額に応じて、所得税が、195万円以下は5%、195万〜330万は10%、330万〜695万は20%、695万〜900万は23%、900万〜1800万は33%、1800万を超えると40%となっている。それに、住民税10%が加わる(ちょっと前までは、住民税も累進課税で、所得税も急カーブで上がっていた感じだったが)ので、控除もあるが、高額になると、ほぼ半分近くが税金で消えることになる。
 これでも、昔と比べるとかなり緩和されている。地方税は別にして、所得税だけに関して言うと、1974年からは、8000万を超えると75%も税が掛かっていた。それが、金額も税率も下がってきて、70%となり、1987年からは、5000万を超えると60%となり、1989年には、1000万を超えると40%、2000万を超えると50%となり、いろいろ細かく変わりながらも、次第に高額所得者の税率が減ってきている。そして、高額納税者の数も減少している。
 かっては、高額所得者が公にされ、次に、高額納税者が公にされ、今は、それもなくなってしまったが。
 高額納税者、それなりに苦労されている様だ。スゴイ資産家が言われていた、「もう、子どもの代のことは考えていません・・・」と。不動産を手放す人も、現にいる。今の税制で行くと、スゴイ財産は、税金で取られて、3代でなくなってしまうのだ。
 今はかなり緩和されたと言っても、900万以上の所得者、43%も税金に取られていることになる。そんな人の大半は、子どもが進学中で、家のローンをかかえ、体力も次第に落ちつつあって、会社もどうなるのか分からない状態。43%の税金は、重くのしかかるだろう。
(余談:宝くじの賞金には、税金は付かないし、株に関しても、税率が少なくなっている!)
 先進国でも、この累進課税の事情はほぼ同じだ。オーストラリア人も言っていた、「税金がスゴイ!」と。しかし、そんな国では、医療費や老後での生活が保障されている。休職期間中でも、収入面でそれなりに保証されている。日本の場合は、一家の大黒柱がリストラに合うと、一家が路頭に迷ってしまう。老後の年金が実際にはどうなるのかはっきりしないし、長期に寝込んでしまうと、付き添い費用などで思った以上に費用がかかって、難儀しているのである。
 ある市での医療関係者の話、「医師不足と医療費が上がらないので、銀行が(200床前後の)医療機関や、開業医から手を引き始めている・・・」と。
 選挙前に、各党からいい具体案が出るかなあ?