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退職後の雑感(689)

  「退職後の雑感、医学教育」

 今、大学生の中で、医療・看護系の学部が、過酷になっています。特に、「医学部」が・・・歯学部も、薬学部も、看護学部も、それなりに、難しいと思われますが・・・。
 医学部の場合、まず、入る時に、難儀します。現役で入れる人の方が少ないですね。大学に入っても、進級の為の試験問題が難しくて、難儀し、時に、留年もし、最後に、(一定の割合が落ちる)医師国家試験で難儀します。そして、医師になっても、薄給で、多忙で、充分な教育を受けることがない状態で・・・例外はあるでしょうが・・・?!
 日本の大学では、「研究・診療・教育」の3本柱が中心になっていますが・・・大学人の少ないスタッフでこの3つをちゃんとする何て、常識的には、まず、無理な感じで・・・特に今は・・・?!
 世間では、国会議員が、票と金のことばかり考えて何て言われていますが、医学生も、特に私立は、学校自体が、国家試験至上主義って感じに思える所もあるみたいで・・・?!
 文科省は、いい論文数に価値観を置き、厚労省は、いい医者を目指すことに重点を置いている様で・・・その間に立っている医学生は、この先、どうしていいのか、迷いますね。
 私の個人的な意見としては・・・→大学は、やはり、「教育中心」で行くべきだと思っています。大学のエネルギーの7~8割近くを教育に費やしてもらいたいと思っています。医学部に入学してくる学生は、優秀ですから・・・その純粋な芽がちゃんと真っ直ぐに患者さんの為に伸びる様に、しっかりとした教育をするべきだと思っています。(文科省厚労省の方針が同じであるべきです!)
 ある大学の医学生が言っていましたが・・・「〇〇教授は、〇〇が専門なものだから、講義はもっぱらそれが中心で、それ以外はサッと終わる感じで・・・」と。
 又、ある医学生が言っていましたが・・・「もう、大学の教官には期待してない。自分でやるしない・・・」と。(←そうなんです、医学生の多くは、一人でコツコツする努力家タイプが多いみたいですが・・・?!)
 それと、今はもうこんなことはないでしょうが(規制が厳しくなっていますから・・・)・・・朝、早くから、医局の前にMRの人が来て、MRの人が、薬を売り込もうとしていましたが・・・あるMRさん同士の話では、ドクターが卒後間もない程、自分の会社のイメージを良くしておくことが大切だとか・・・?!(←後で、採算が充分に取れるとか?!)
  それと、昔、研修医時代に、安月給で苦しんでいた時・・・ある会社の薬の治験が、1症例1万円でした。それも、簡単な記入で・・・(副作用があるとなると、凄い内容を書かないといけないのですが)・・・手取り8万もない時代に、簡単に、(卒後直ぐの)私でも書ける内容で(今は、こんな感じの記載は、なくなっている様ですが)・・・これじゃ、コツコツ働らくことが馬鹿らしくなって、お金の感覚がおかしくなりますね。
 開業した時から、私は、一切、そんな治検を書かなくなりました。又、MRからの過剰な接待と思われるのは、今は、一切、受けないことにしています・・・それが今も続いていますが・・・MRさんからの借りはないですから・・・(←当たり前の話ですが・・・情報化時代、MRからもらえる情報は、確かに、貴重ですが、今は、MRに頼らなくても、それなりに勉強して行けるのでは・・・?!)。

*10年前に記載した内容を、少し修正して、再掲しています。
*写真は、講義によく行っていた「上天草市立上天草看護専門学校」です。

 (令和6年2月4日、記載)