日本の心・さいき

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治療的診断・・・

 第一線の医療では、しばしば、治療的診断を使います。
 例えば、発疹で、何かよく分からない時(発疹がアチコチにあった場合、何かのアレルギーによるものか、ウイルスによるものかなどと、迷うことがよくありますが・・・)、治療する側としては、アレルギーと考えて投薬し、それで経過を見て判断して行くと言う方法をしばしば取ります(それでも、病名が付かないこともありますが・・・)。
 小児科では、内科と比べると、かなり高い確率で診断が当たると思っているのですが・・・典型的にその症状が出ると、治療する側としては、説明し易くて、苦労はないのですが、なかなか教科書通りにはいきません。
 例えば、生まれてしばしば初めての熱として有名な(乳児や1歳児によくある)「突発性発疹症」・・・→熱が高い割に元気で、3日間、高熱が続いた後に発疹が出ると育児書にあり、国家試験を受ける時にも、受験生はそう覚えていますが・・・
 しかし、実際には→熱が4日間(時に5日間)あることもあり、又、不機嫌で元気ないこともあります(時にけいれんが起きることもありますが・・・)。発疹も、解熱後、麻疹様の典型的な発疹だと診断し易いのですが、(突発性発疹症のウイルスも1種類でないので、又、罹患することもあり)発疹が少ないこともあり、診断に迷うこともありますが・・・(夏カゼウイルスで、時に、発疹もありますので・・・)。
 小児科の場合、子どもの主訴には、「発熱」が多いのですが・・・熱があるからと初めからそんな子ども全てに血液検査をする小児科医はいません。今までの経過を見て、機嫌・顔付・食欲・睡眠などの状態を知って、又、周りの子どもたちが流行している病気の情報も加味して、必要と思えば検査をし、治療的診断の方法も、しばしば用いています。
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