日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

医療再考(風邪編)

 風邪を引くと、特に、小児の場合は、医療機関に掛かることが多いかと思います。
 で、風邪薬として、熱冷まし、咳止め、鼻水止め、念の為に抗生物質をって感じのこともありますが・・・もしも、それらの薬がなかったら、どうなったのかと考えることが少なくなっている感じがしています。
 熱冷ましを上げると、却って治りが遅くなるっていると思うことが、又、元の状態になって比べることが出来ないだけに、実感として、なかなか経験しづらいこと、あると思います。時に、一度だけの解熱剤で、下がることもある訳で・・・。
 「アデノウイルス感染症」や「突発性発疹症」、確かに、西洋医学的に、カロナールやアルピニー座薬などのアセトアミノフェンを上げると、熱が長引くこと、小児科医として、私なりに、しばしば経験しています。
 掛かり付けの医療機関からは、38.5度以上になると、解熱剤をと指導されているケースが多いかと思いますが、同じく、38.5度以上になると、ウイルスも元気がなくなります(ガンも、熱に弱いですが・・・)。
 熱が主訴の小児の多くの疾患では、ウイルス感染が9割近くにもなるのですが、ウイルスには、インフルエンザとヘルペス以外、特効薬はありません。しかし、幸いなことに、熱があっても、ウイルス疾患では、その多くは、2〜3日までです。そう思えば、夜に熱があっても、その多くの場合は、慌てる必要は無いのですが、少子化の時代、なかなか分かっていても、急病センターに駆け込む人、絶えません・・・。
 咳や鼻水も、それによって、治癒しようとしている訳で、それを止めるのは、却って良くないケースが多いのではと、私なりに思っています。
 鎮咳剤、喘息発作(気管支喘息の急性憎悪)では、控える様にと、2017年出版の小児の気管支喘息ガイドラインにも、書かれています。小さい子で、抗ヒスタミン剤で、鼻閉で苦しんでいるケースを、私なりに、しばしば経験してます。
 昔は、下痢に下痢止めを処方するケースが多かったようですが、今は、使わない、特に、細菌性腸炎では、下痢止めを使うと、却って悪くなると言うことが、周知の事になっています。
 抗生物質も(日本の場合は、耐性菌が世界で最も多い感じになっていますが・・・)、ウイルスには、無効ですし、細菌の2次感染での使用は、控えるケースが多いかと思います。
 子どもの病気では、親御さんの病気に対する姿勢も、大切です。今までの経過がよく分かる様に、医療側に教えて欲しいですね。