日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

自分のルーツ

 市の茶室に行ってお茶を飲むつもりが、家内の勧めで、88歳の母の所にお茶道具を持って行って、お茶を一服点てて上げることにした。落雁(らくがん)のお菓子と懐紙と抹茶と(まだ使っていない)茶筅と茶碗(と5本調子の篠笛)を持って行った。行くと、兄も一緒にいて、2人に点てて上げた。
 母は、どうもあまり美味しくない様な顔をして、残している。見ると、落雁(らくがん)を食べていない。それを先に食べてから飲んでと説明する。その時、一緒に持って行った焼き芋を食べていたのだ。
 傍に、父の家系と母の家系を(兄が)まとめた写真の小雑誌が置いてあった。自分のルーツがここにまとめられている。父の兄弟は、11人で、父は10番目。母の兄弟は、7人で、母は5番目。今、母以外、全て他界している。母は、母の母は、とても賢かったと自慢げに言う。
 最後のページに、昭和26年に撮った家族6
人の写真があった。自分が2歳の時で、ふっくらとした顔をしていて、何故か左手にしっかりと(棒状の)お菓子を1本、しっかりと握っている。父は、背広で、母と姉は着物で、兄二人は学生服でバチっと決まっている。全く覚えていない(当たり前だが)が。多くの親戚の人の写真、こんな人に囲まれて自分が生まれてきたし、育ってきたのだなあと思うと、懐かしく思えてしょうがなかった。
 母には、例の如く、「青葉の笛」と「君が代」を吹き、帰る直前に、又、(母が最も好きと思われる)「青葉の笛」を吹いた。
 今日の母は、終始、ニコニコしていた。又、来るからと言って、帰った。