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退職後の雑感(355)

  「退職後の雑感、ウイルスはクマではありません」

 令和5年1月7日(土)、アメリカに住んでいる長女夫妻から、「ウイルスは、クマではありません」と題して、発行し始めたニュースレターからの以下の内容が、送られ来ました(原文のまま)。

 アメリカではここ数年で、玄関周辺の様子をモニターできる防犯カメラ付きのドアベルを玄関のドアに付けている家庭が多くなりました。このカメラ、(モーションセンサーの感度の設定次第ではありますが)人だけではなく動物が通った場合にも反応し、その都度そのライブ映像が携帯電話に送られてきます。自分の家の玄関に関する通知だけではなく、同じ地域に住む同じドアベル所持者同士が、停電や盗難、迷子になったペットのお尋ねなど、様々な情報を共有できるようになっているので、私どもの携帯にも一日に必ず何件かローカル情報が入るのですが、時々「徘徊しているクマが映っていたので気を付けて」というメッセージが映像と共に回ってきたりもします。
 クマが家の玄関の前にいたら、みなさんどうしますか?当然、とりあえずはドアは開けずに家の中で待機しますよね。そしてクマが完全に去って行ったことが確認出来てからドアを開けると思います。
 では、ドアの向こうにいるのがクマではなくて、ウイルスの場合はどうしたらよいのでしょうか?ドアを開けずに、ステイホームでじっとしっていたら、そのうちウイルスは感染する対象がなくなって滅びるのでしょうか?そして、また感染を気にせずに自由に外に出られる日がやってくるのでしょうか?残念ながら、そうはいきません。それは、厳しいロックダウンやゼロコロナ政策を実施したことのある外国の例を見れば明らかでしょう。
 ウイルスは、クマとは違います。おとなしくじっと待っていたら勝手にいなくなってくれるものではありません。感染力がほとんどないようなウイルスは別かもしれませんが、コロナのような感染力がそれなりにあり、かつ変異しやすいウイルスに対しては、感染を避けるというアプローチでは終わりがないんです。ウイルス感染が起こりにくいような状態を長期に渡って続けるということは、その壁を超えることができる株だけが生き残っていくという状況を作ってしまうため、かえって強毒化させてしまう可能性もあります。中国が1月8日から入国者の隔離措置撤廃を決めたことを受け、中国からの旅行者が増えることを懸念して世界中の国々が中国からの入国者にいかに対応するかを発表していますが、どれだけ頑張って逃げ続けても、完全に何も心配なく自由に動ける日は永遠にやってきません。ウイルスの動きを制限しようとするのではなく、我々が免疫を付けていくしか道はないのです。
 そもそも感染症の心配がなかった時代などありません。いつの時代にも、どの社会にも、危険な感染症は存在しました。お年寄りや病気の人がかかると危ない感染症、妊婦がかかると胎児の発育に影響を与えるリスクのある感染症、新生児がかかると重症化しやすい感染症など、コロナ以外にも危険な感染症は元々たくさんあります。2020年3月から言い続けていることですが、感染しないように気を付ける、ということを最優先にするのではなく、感染しても大丈夫な免疫力をつけておく、ということに全力を注いでみてはどうでしょうか?
 免疫力の鍵は、接触するもののバラエティーにあります。腸の中に「良い」と言われる特定の細菌を増やすことよりも、腸内細菌のバラエティーがあればあるほど免疫力が高くなることがわかっています。決まったものばかりではなく色々な物を食べる、山や川や海など色んな場所に行って色んな空気を吸う、色んな人と会って話すなど、異なる様々な環境に身を置くことで、腸内にたくさんの種類の雑菌を取り込むことむことができ、それによって粘膜の層が厚くなり、免疫力が上がるのです。除菌してマスクして(マスクしてもウイルスはブロックできませんが、ブロックできる他の病原体はあります)外出や人との接触を控えれば控えるほど、免疫機能は衰えていき、感染症に負けやすい体になってしまいます。

 「Dr. Izumi's Newsletter Issue No. 14 January 4, 2023」より引用
  「https://www.drizumi.com/doctors

(以下は、私の文章ですが・・・→)
 そうですね、よく観察していると、免疫力は、一晩不摂生をしただけでも、ストンと直ぐに落ちます。一端落ちると、直ぐには、元には戻りませんね。「食事」「運動」「睡眠」、そして、「気の持ち方」などで、自律神経のバランスを上手く保つことがとても大切ですね。
*写真は、令和5年1月6日に撮った佐伯市立の茶室「五味庵(ごみあん)」です(←ここで、お茶会をしたこと、数回ありますが)。

 (令和5年1月8日、記載)