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退職後の雑感(271)

  「退職後の雑感、不可思議な出来事」

 小児科の医院を開業する時、もしも上手く行かなかった時、多額の借金を背負わなくてもいいようにと・・・(公認会計士と相談して賃貸で)開業しました。
 その時、せっかくだから(当たるのが当たり前だからと、周りから強く言われて)ちゃんとした自分の土地と建物を買って開業しようとも思ったのですが・・・→ひょっとして上手く行かなかったら、(何も頼るものがない自分にとって)家族が路頭に迷って大変なことになると思って、最後は、やはり、自分の判断で、7年絶対拘束での安全策で、賃貸で開業しました。
 現実は、予想外に厳しく、小児科だけの入院設備を持っての開業は、正に、労多くて報われない感じで、8年半余で、経済的な問題で、やむなく閉院になってしまいました。
 平成11年の5月までして、6月上旬のレセプト提出締め切りまで事務員さんがいて、その後は、家内と二人だけで、19床の「たはら小児科医院」の片付けを6月一杯まで、むなしさ一杯でしていました。
 その時は、(ホントに)落ち込みましたが、しかし、あのまま続けていたら、もっと大変なことになっていたに違いないと思っています。
 どんどん沢山来ても、自分の体が持たなくなって潰れてしまっただろうし(そうでなくても、ストレスと睡眠不足で30代の初めから血圧が高くなっていましたが・・・)、体が持つ感じで続けていても、採算が合わなくなって、精神的に参ってしまっていただろうし・・・やはり、今考えると、今の姿は、そうなるべきしてなっていると思っています。
 いろんな事に挑戦すると、それなりに得るものが確かにありますが、失うものも当然あります。医師が開業すると言うのは、その医師にとっては、人生で最も大きな事業って感じに思えます・・・?!
 大きな病院を一代で開設した場合、大きければ大きいほど、後の継続が大変になると思います。自宅の家にしても、スゴク大きな庭付きの豪邸を建ててしまうと、毎日の掃除や手入れが大変ですね。
 お金のある人は暇がない人が多く、(お金も暇もない人もいますが・・・)、物事には必ず表と裏があって、今している事がこの先、どんな風に関連して行くのか何て、先にならないと分からないことの方が多いですね。
 そう思うと、人生って、実に、不可思議ですね。

*写真は、19床の佐伯市役所の道路を隔てて隣に建っていた「(19床の)たはら小児科医院」です。今は、駐車場になっていて、その面影、全くありませんが・・・。

(令和4年10月8日、10年前に記載した内容を少し修正して、再掲)