日本の心・さいき

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RSウイルス感染症・・・

 ある日の診療日誌より・・・〇月〇〇日(日)、連休が土日月と3日間も続きますが・・・朝、9:00までに6人の回診を終えました。全て、「RSウイルス感染症」ですが・・・(←RSが今、多いですね!)。
 その内、2人は、金曜の午後に入院して、大変でしたが、今は、少し落ち着きましたが・・・。
 一人は、当院で産まれたべビーで、退院診察時(日齢6)に、(日齢5より)鼻汁があり、RS検査をすると強陽性(兄がRSウイルス感染・・・)、慌てて隔離して、幸いに、その後咳なく、細気管支炎を越こすことなく鼻炎で終わり、ホッとしていますが(新生児の場合、一つ咳をしても、肺炎を疑えとの言葉がありますが・・・このベビーの場合、幸いに咳なく、肺の聴診所見も、良く)、大事に至りませんでした。
 も一人は、開業医からの紹介で、(市外に住む初診の患者さんで)11カ月の男児で、湿性ラ音が強く、左右差がはっきりとあり、熱も続いていて、RSの検査で強陽性と出て、細気管支炎で入院となりました。
 幸いに、入院後は、皆、経過良好で・・・本日、2歳の女児が退院しました・・・が、まだ、5人入院中ですが・・・。
 私が開業する前は、開業してもこの細気管支炎までするかどうか、かなり迷っていました。当時は、まだ若かったので(やる気満々で)、19床を持って、搬送することなく、自院に入院させて治していました(幸いに事故なく、良かったのですが・・・)・・・しかし、RS感染の多い時は、深夜も、状態が良くない時には、何日も続けて泊り込んだ状態で、しばしば起きて診ていました。RSやインフルエンザの多い冬の時期には、朝から晩まで仕事仕事って感じになっていました・・・。
 経験的には・・・→入院しても、3日間経過すると、多くが峠を越えます。その後、よく眠ってよく食べる様になれば、退院となります。窒息状態になることがありますが、その多くは、2時〜6時の深夜帯ですね(←主治医の小児科医は、この時間帯にも、時に病棟から呼び出されて、大変ですが・・・)。
 3カ月未満の乳児ですと、鼻閉になると、口で呼吸をすることが出来ないので、窒息状態になります(今までに、鼻閉でチアノーゼとなり、救急車で2例、来院したケースが私の場合、ありましたが・・・)。やはり、RSウイルス感染症の場合、乳児が幼児よりもひどく、それも、小さければ小さいほどひどくなる傾向にあります(軽くて終わる子どもさんも、もちろん沢山いますが・・・)。
 時に、乳児でも、今は喘息のこともあるので、喘息の鑑別がとても大切です。
 昔は、RSの検査もなく、臨床症状で、RSウイルスだろうと説明していました。今は、簡単に検査が外来で出来るので、とても便利になり、親御さんにも、はっきりと説明が出来る様になりました。
 インフルエンザが流行していると、RSウイルス感染症の患者さんは、確かに少なくなります。このRSウイルス、免疫力の落ちたお年寄りにも注意が必要とのことですが・・・。(免疫力が高いと、ちょっとした鼻カゼ程度で終わっていると思われます)

http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20101204/1
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20080316/2

*写真は、9月に撮ったハウステンボスでの写真で、上の内容とは、全く関係ありません。