日本の心・さいき

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小児科って(その5)・・・

 鼻水でも、ちょっと咳でも、小児科外来を来院する親御さんがいます(医療費が無料のケースが多いのですが・・・)。そんな時、「薬なし」としたら、どうでしょうか?親御さんに納得してもらえないケースが多いのではないでしょうか・・・?!
 せっかく処方しても、「美味しくないので、飲みません・・・」って感じで、お薬の苦情も、小児科では、日常茶飯事の出来事です。自分が小さい時には、薬が美味しいなんて、考えたこともなかったのですが、今は、美味しいのが当たり前って感じになっていて(?)、美味しくないと飲まない子が多くなっていますね・・・。
 乳児の鼻閉には、西洋医学では、あまりいい薬がないので、私の場合は、漢方の麻黄湯を投与することが多いのですが(深夜の鼻閉に使用)・・・。よく風邪を引く子には、柴胡剤(柴胡桂枝湯補中益気湯など)を与えることも多く、長期には、黄耆建中湯や小建中湯や六味丸などを与えることもありますが(証を合わせることが大切かと思いますが・・・)・・・→漢方薬だと、子どもさんから飲んでもらえないことも多いのですが・・・(乳児期から飲んでいると、上手く行くことが多い様ですが・・・?!)。
 外来では、ひどい感染症の子が少なくなった代わりに、アレルギーの子が多くなっています。アレルギーの根本的な治療は、西洋医学では、基本的にはないのですが・・・←症状を取る薬は、いろいろあるのですが・・・。
 抗けいれん剤を毎日服用してけいれんを抑えている場合でも、元をしっかり治しているかどうかとなると、そう言えないことが多いかと思いますが・・・。
 小児科外来でのカゼ症候群(急性上気道感染症)の多くは、特効薬のないウイルスによるものです。幸いに、その場合は、自然治癒傾向が大半です。カゼ症候群に罹患した時は、余病を起こさない様に、保温・安静・栄養などの手厚い看護が必要と思われますが、それが(経済的な理由などで)上手く出来ないケースもあります。
 しばしば中耳炎になる1歳の男児がいました。
 母親が、どうしたら中耳炎の再発が防げるのか、尋ねました。
 医師は、「それは、子どもさんがしばしばカゼを引くからです・・・」と。
 母親は、どうしてこんなにカゼを引くのか、その理由を尋ねました。
 医師は、「子どもさんの免疫力が低下しているから・・・」と。
 母親は、どうしたら子どもの免疫力を上げる事が出来るのかと尋ねました。
 医師は、「子どもさんが不安に思っているからです・・・」と。
 母親は、自分が仕事でイライラしていたり、周りに気を使って落ち込んでいたり、子どもと目を合わせてゆったりと相手をしていなかったことに気が付きました。
 ・・・それを反省して、子どもが沢山のビタミンI(愛)を感じる様に努力しました→その後、子どものカゼを引く回数が少なくなり、その結果、中耳炎も起こさなくなりました・・・。(私の少なからずの経験談からです・・・)