日本の心・さいき

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小児科って(その4)・・・

 小児科では、解熱鎮痛剤や抗生物質で、副反応(副作用)が起きることがあります。他の薬剤でも起きますが、頻度的には、小児科では、この2つが多いと思われます・・・。
 今は、解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェン(商品名として、カロナールやアルピニーなど)が使われ、他の薬剤は、あまり使われていない様ですが・・・。
 そのカロナールの「添付文書」には・・・→その「禁忌」の中に、「本剤の成分に対し過敏症のある患者」「アスピリン喘息又はその既往歴のある場合」となっていますが・・・→過敏になるかどうか、前もって判断することは出来ないし、前もってアスピリン喘息の判断も、出来ませんね。(アセトアミノフェンの副作用で一番有名なのは、重篤な肝障害ですが・・・!)
 又、「重要な基本的注意」として、「高齢者および小児等には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること」とありますが・・・→具体的に必要最小限をどう考えるかとなると、難しいですね。
 子どもが咳をする時、小児科医は、しばしば(痰が切れ易くなる)去淡剤を処方します。しばしば処方されている粘液修復薬(carbocisteine)のムコダインの「添付文書」には、「禁忌」として・・・→「本剤の成分に対し過敏症の既往のある患者」となっています。
 しかし、前もって調べることが出来ず、副反応を見て中止とするか、初めから使用しないことにするかとなりますね。(現に、この系統の薬を使用してない小児科医もいますが・・・)
 アレルギー性鼻炎や蕁麻疹の時に小児科でしばしば使用する薬に、抗ヒスタミン剤(商品名として、ペリアクチンなど)があります。
 ペリアクチンの「添付文書」には・・・→「禁忌」として、「気管支喘息の急性発作時の患者」、「新生児・低出生体重児」とあります。咳や喘鳴がある場合、治療する側に、喘息の急性発作かどうかの判断力が必要ということになりますが、初診で急患で来院して、それかどうかの判断となると、小児科医でも難しいケースが多いかと思います・・・。
 「O-157」で、子どもが亡くなって、一時大問題となりました。その時、厚生省の方から・・・→細菌性下痢が疑われる時は、下痢止めを処方しない様にとの通達が多くの医療機関にありました。
 熱を出して病原体を弱らせたり、咳をして痰を出したり、下痢をしていらない毒素を早く出したりすると考えれば、解熱鎮痛剤や咳止めや下痢止めは、長い目で見ると、処方しない方がかえっていいのではと常々思っているのですが・・・?!
 アメリカでは、既に、乳幼児のカゼ薬を薬局で個人が勝手に買えなくなっています。
 小児科医が、親御さんに長い時間を掛けて説明しても、肝心の点数が上がりません。長い目で治して、来院する回数を少なくすればする程、医療側の収入も確実に少なくなります。そうでなくても点数の低い小児科ですから・・・?!
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1141700J2050_4_04/カロナール座の添付文書)
http://rx.m3.com/downloads/00052956.pdf(ペリアクチンの添付文書)