日本の心・さいき

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将来の医療アラカルト(在院日数:9/10)


 「平均在院日数」、現在、これで経営的に苦しめられている病院は、多い。一般の人には分かりにくいが・・・兎に角、出入りが激しいと、点数が高くなって、経営が良くなると言うシステムである。いや、これが病院の経営上、死活問題になっていることも多いのだ!
 例えば、ある病院に内科病棟が35床あったとしましょう(日本では、一般病床の平均入院日数が1.993年では、35日であったが)。常時満床として、平均1日当たり1人が退院し、新たに1人が入院する計算になる。それが、半分の17.5日になったら、どうなるか?
 ・・・→入院時のいろんな記載、退院時のいろんな記載が倍になる。カルテ書きが倍近くになる。検査も倍近くになる。インフォームドコンセントの時間も倍近くになる(特に、急変する小児の場合は、その都度、しばしば説明しないといけない・・・)。患者さんが保険に入っていると、その書類書きも倍になる。これが、外科系だったら、手術が倍になり、もっと大変!・・・→つまり、急性期病院の勤務医は、そうでなくても忙しいのに、近年の在院日数短縮で、更に輪をかけて忙しくなっている(!)のです。
 小児科では、小児科常勤医1人〜2人の地方の病院だと、一般小児科の在院日数なんて、殆どが1週間以内となっている(新生児・未熟児では、1週間以上なることもあるが・・・)。殆ど救急疾患なので、5人もいると、忙しい。国が定めた入院患者だけで医師1人に16人なんて、小児科の場合は、慢性疾患でも、しんどい!
 (親の不安もあったり、家族の都合で)金曜の夕方に入院して、日曜に退院何て事を余儀なくさせられている。・・・→これって、病院にとっては、平均在院日数短縮で、かなり、いや、相当貢献していることになると思うのだが・・・?!しかし、病院での小児科医1人当たりの売り上げとなると、多くの病院で、科の中では、最下位に近く、病院の経営会議では、小さくなっている(ことが多いかな?)。
 忙しいから、時間外が多いからと言って、給与に差がある訳でない。博士号を持っているからとか、専門医の資格を持っているとか、経験日数が長いからとかで、差が付くことはあるけど・・・公的な病院では、忙しい科だから、給与が高い何て話、聞いたことがない。
 小児科の場合、時間外に救急で入院することが多いし、喘息やクループやけいれんでは、2〜3泊で退院することが多い。となると、どうしても、ベッドを常に空けておく必要がある。しかし、空けておくと、点数にならないので、ベッドが空くまで、外来で何とか点滴して頑張ることも多い(かな?)・・・。

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