日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

子どもに残すモノ・・・

 子どもに何を残すべきか、・・・先人は教訓めいたことを言っている。財産は3代目でなくなる。子孫に美田を残すな。
 財産家が相続で苦しんでいる例を見てきている。外国と違って、日本では、相続税をガッポリと持っていかれる。
 ある人は、父親が真面目に働いて倒産するのが一番の財産だと言われた。それで行くと、自分なんかは、それに当てはまるかもしれない。幸いに、借金は作らなかったが。
 ユダヤ人の子どもに対しての金銭感覚には、非常に興味をそそられるものがある。ユダヤ人は、自分の子どもの教育には沢山のお金を掛けるが、作り上げた財産に対しては、社会に寄付し、子どもに残そうとしない。ユダヤ人は、子どもに財産を残しても、能力がなければ意味がないし、それを先々確認できないからと言うのが理由らしいが。
 以下に、興味深い話がある。
 ある船に、商人と学者が乗っていた。商人は船に荷物をたくさん載せていたが、学者は何一つない。不思議に思った商人は「あなたは一体何を売って暮らしているのか」と学者に尋ねると、学者は「世界一優れた物」と言った。「世界一優れた物とは何だね?」の問いに、学者は答えなかった。そこで商人は学者が寝ている間に彼の周りを調べてみたが何もない。商人は変なヤツだと学者をあざ笑ったが、暫くして大惨事が起る。乗っていた船が嵐で難破して、商人の荷物が全て海に投げ出されてしまったのだ。やっとの思いで乗船者達は、岸にたどり着いた。そして、学者も商人も町へ向かったが、町では商人はあまり興味を示されず、学者は彼らに大歓迎された。学者の持っていた知識が非常に素晴らしかったからだ。その後、学者は彼が持っていた知識だけで、大変な財産を築き上げてしまった。それを見ていた商人は「あなたの商品はやはり世界一素晴らしい。私の有形財産は一夜にして無くなったが、あなたの無形財産はどんな事があっても一生なくならない!」との言葉を残した。(『ユダヤ人ばかりになぜ、お金が集まってくるのか』伊達一啓著)
 ユダヤ人で世界を動かしている有名人は多い。アインシュタイン、ロックフェラー、マイクロソフトマクドナルド等。
 私は、知識は財産だと思っている。知識は、パワーだと思っている。それを上手に使って生きることが身に付いた知恵だと思っている。
 見知らぬ土地に行っても、多くの人間がちゃんと生きていける方法・・・それは、相手にとってこちらが危険でないことを悟らせる能力、こちらの思いを伝えることが出来る能力だと思う。その能力で、お腹が空いた、助けてと下さいとコミュニケーションを取ることが出来れば、何とか、やっていけるもの、例え、無一文でも。助けてもらったら、感謝の気持ちがちゃんとその相手に伝えられて、その後、いつか、そんな人がいたら、今度は自分が喜んで助けて上げること、それがホントに身に付いた生きる力だと思います。