日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

学生講義・・・

 8年前の9月30日に記載した内容です。当時、講義で、一生懸命でした。

 大学生の時、講義に来た(内科のある講師の)先生が次の様に言われていた・・・「大学は、研究と教育と臨床の3つがある。その中で、研究が一番し易い。マイペースで出来るので。次が、教育で、これも、教える内容を時々変えながら、何とか、マイペースで出来る。しかし、臨床はそうは行かない。患者さんのペースに合わせないといけないから・・・。」と。
 日本の大学の医学部では、研究に力を入れている。夜、遅くまで張り付いて研究している人がいる。動物実験などをしていると、それなりに大変だ。
 大学では、立派なペーパーを書いていないと、居づらくなる。立派なペーパーを書いて、著名な雑誌に載ると、それなりに誇らしく居れる感じになる。
 地方の救急病院などでは、研究よりも臨床が中心となる。学会発表も、臨床の症例などを中心に発表しているケースが多いと思われる。
 ドクターによっては、研究が好きでたまらない人、臨床が好きでたまらない人、いろんな人がいる。自分の様に、臨床以上に教育が好きって感じの人、あまりいないみたいだが(自分の場合、講義内容も試験問題も、毎年、それなりに少しずつ変えていますが・・・)・・・?!周りから、珍しい人何て感じで言われることがあるけど・・・?!(若い時は、沢山の症例のスライド写真を沢山撮っていたけど、今は、プライバシーの関係で、無理だなあ・・・!)
 何せ、長期休暇を取ったり、常勤医の代診をしたりして、今週は、火曜から金曜まで、午前中に連続4回の100分講義。
 28日(火)の「感染症」講義では、「内診」と「発疹」のスライドをまとめたのを前もって配って講義した。自分の経験した麻疹や風疹のスライド(4分の1世紀以上前のものも含まれているけど・・・)、それなりに説得力があると思っている。
 29日(水)の「呼吸器」の講義では、先天性横隔膜ヘルニア(3例)などの(自分が佐伯市の救急病院で経験したレントゲン)写真を持って行った。
 本日、30日(木)の「循環器疾患」でも、(やはり、自分が佐伯市の救急病院で経験し、直ぐに、勤務の病院の救急車で送って、宮医大でBASをしてもらった)大血管転位(2例)やファロー四徴のレントゲン写真を持って行き、(宮医大勤務の時に、大学の手術場で撮らせてもらった)ものも見せることになっている。(昔のものであるが、やはり、プライバシーがそこでも守られるべきだと思っている。)
 で、明日は、統計学の講義の第1回目だ(多くのドクターがこの講義をするのを逃げる感じで、最後に、自分に白羽の矢が立ってしまった感じだが・・・これも、結構面白いかな?!)。
 今、月曜の夕方に診て、火曜の朝に入院した4歳女児の肺炎と昨日の夜に生まれた糖尿病の母親のベビーを診ていて、(主治医で)それなりに神経を使っているが、それ以上に、学生への教育は、(準備と、100分間しゃべり続けることもあって)疲れる感じだが・・・→それでも、自分の出した試験が出来ていると、ホント嬉しいデス(自分の評価がそのまま点数となっている感じがして・・・?!)。(いつもの自分のスタイルで、講義終了直後に、毎回、20(25)問の試験をしていますが・・・。)

*8年後の今、これを見て、とても懐かしく思います。日本では、教育に関しては、少しおかしな感じがしています。どんなにいい講義をしていても、その評価が、はっきり出ることは、ありません。アメリカだと、最後に、学生が評価して、良くないと、次からは、講義できなくなります。
 海外から来て、大学の医局で仕事をしている外国の医師のほぼ100%が、日本の大学の医学部のあり方がおかしいと言っています?!アメリカだと、研究よりも、まず、教育を重んじます。臨床医として、患者思いの、いいお医者さんにすることが最も大切なこととなります。しかし、日本の大学では、研修期間を終えると、いい研究をして、いい論文を書くことが、求められ、実績として、残ります。
 そんな大学に、私の場合は、42年間の医者生活中で、2年半ほどいましたが・・・。