日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

真剣に生きる

人聞は生まれた瞬聞、死ぬ運命にある。生あるもの必ず死す。地位・学歴・貧富・国籍・全く関係なく人間皆、150年足らずで肉体は滅んで行く。「誰でも老人になることは出来るが、誰でも豊かな老年を迎えられる訳ではない。貴方の晩年は今日の貴方の生き方によって大きく左右される」とゲーテは云っている。「生のさなかに我々は死の中にいる、誕生の瞬間から常に人聞にはいつ死ぬかわからない可能性がある。そしてその可能性は必然的に遅かれ早かれ既成事実になる。理想的には、全ての人間の一瞬一瞬を次の瞬間が最後の瞬問になるかのように生きることが出来ねばならない。常にいつ死んでもいいつもりで生きることが出来ねばならない。しかもそのためにふさぎ込むこともなく平静にである。この理念を全ての人間に求めることは無理かも知れない。しかし確信を持って云い得るのは、人間がこの理想の精神状態を手にいれる所へ近づくほど、それだけ立派なそして幸福な人間になれるということである」とは、前世紀の巨匠の一人、英国の歴史学者アーノルド・トインビーの言葉である。年をとればとるほど苦難苦行をしなければいけないし、いろんな事に挑戦して行かなければいけないと思う。老後に楽をする為に若い時に一生懸命に働くべきだと考えるのではなく、その時その時に、今の自分がどの様にすれば社会に一番貢献出来るかを考えて行動に移すべきだと思う。カーライル(1795〜1882)は言っている。「われらの大いなる仕事は、遠方にかすかに存在するものを見るのではなく、目の前に明瞭にあることを行なうことである」と。かって、ハーバード大学のC・W・エリオット総長は、卒業式の時に、次のように云われた。「君達はあまりにも自分自身のことを考え過ぎている。あまり自分だけのことを考え過ぎるな。他人のことを配慮することが習慣化された人間になって欲しい。そうして正しいと思ったことは勇気を持ってやってくれ、そうすれば君達は報いられるであろう。」と。フランクルの書いた「夜と霧」(ナチスのアウシュビソツ収容所のことが書かれてある)を読めば次の事が解る。「ぎりぎりの限界に人間が置かれている時、唯一の支えになるものは、目的を持って未来を信ずること。あの中で牧師と医師が生きのびることが出来たのは、自分が死ねば同僚が死んでしまうと思ったから、つまり、牧師と医帥は愛の為に生き延びることが出来た」と。