「退職後の雑感、異性学(16)」
戦中戦後の政治家に、三木武吉と言う人がいました。総選挙の時、他の立候補陣営から、「三木には4人の妾がいる。そんないい加減なことをして、女をもて遊んでいる人が、一国の代議士にふさわしいでしょうか」との鋭い攻撃を受けました。しかし、三木さんは堂々と答えました、「すみませんが4人でなく5人です。しかし、今はもうその女性には昔の様な美しさはありませんが、そうだからと言って、今更捨てる様なことは私には出来ません。今も、ちゃんと面倒を見ていますし、家内の了解を得ていますし、苦しめているなんてことはありません」と言い返しました。
日本の総理で、女性問題で直ぐに辞めた人がいました。政治家の田中角栄氏にも喜劇役者の二宮金五郎氏にも松下電器の社長の松下幸之助氏にも、妾らしい人はいました。古今東西、英雄の陰に女あり?しかし、そこにはそれなりのしっかりとした覚悟と倫理観がありました。
アメリカやイギリスでは、政治家のそんなスキャンダルが政治界を賑わしていますが、フランスやイタリアでは、政治家にそんなゴシップは当たり前らしく話題にもならないらしい・・・?!
あるテレビ番組で、東アフリカの人が来日して大きな牧場の主人に尋ねていました。真面目な顔で、「奥さんは、何人いますか?」と。日本のその主人、その質問にびっくりして笑いながら、「もちろん、一人ですが・・・」と言うと、そのアフリカの男性、ホントにびっくりした感じで、「どうして?」と質問していましたが・・・。
ジョ一ジ・マ一ドックの統計によると、世界の849の民族社会における結婚形態では、「多夫一妻制」は、わずか4民族、「一夫一妻制」は137民族。発展途上国に多い「一夫多妻制」は708民族となっています。一夫多妻制の多くは、本人同士の意見は無視されて、両人の親族の多くの男性により結婚相手が決められ、ブライドプライスとしてそれなりのお金が持参金めいた感じで新郎から新婦に払われている様です。
イスラム教では、4人まで女性と結婚できるとのイメ一ジが一人歩きしている感じに思えます。実際に、インドネシアの人に尋ねてみると、子どもが出来なかった場合に、奥さんに許しを得てもう一人と結婚できるとのことでした。バングラデシュの人に尋ねてみると、二人なんて99%いないですよ、そんな人は、周りの人から人間扱いされないでしょうと言われました。サウジアラビアの女性に尋ねると、少し違っていました。半分は、一人で、残りは複数と言われました。そんな男性は、決まってお金持ちとのことです。
イスラム教の世界はとても貧しいと思われていますが、石油を沢山保有しているサウジアラビアやクウェ一トでは、とても裕福な生活をしている人が多いのです。私が聞いたイラン人の話ですと・・・→イラクがクウェ一トに侵略した時、クウェ一トからイランに逃げてきたクウェ一ト人の多くは、高値なベンツなどの車に乗って来たと言われていましたが・・・。
一夫一婦制の世界にいると、男性一人に女性一人が正常に思えます。しかし、女性一人ではどうしても生きていけない世界では、それが不可能となります。
ライオンの世界では、ライオンの群れから離れて生きる一匹オオカミ的なメスライオンが時にいますが、そんな一頭だけでの生活を強いられているメスライオンは、食事にありつけなくて悲惨な結果になっています(←強いオスライオンの場合は、一頭でも逞しく生きていけるケ一スが多いのですが)。
ある人が言っていましたが・・・→今の時代は、「男が家に帰った時、仕事をしないで家事に専念している奥さんがいるのが、一番の贅沢です!」と。
繰り返しますが・・・→一夫多妻制は、女性が自立出来る立場にあれば、起きにくいのです。いろんな価値観の人がいる世の中では、それなりに今までの文化でそうなっているので、むべに偏見を持つべきでないと思います。その内、×1が、○1になるかも知れないですし、×2や×3が、○2や○3になるかも知れません。現在、日本では、離婚しても、昔ほど、驚くことがない感じですが、しかし、結婚適齢期はなくても、出産適齢期はあります。
ストレス社会の為でしょうか、日本男児の精子の数が減少しています。不妊のカップルも多くなっています。エイズ感染者が増えていたり、若い人の子宮癌が増えていたり、クラミディアや梅毒などの性病が増えつつあるのは、確かに問題ですが、男女の結婚には、経済的な要因が大きいのは、確かなことでしょう。
今からどんな日本になることやら、国際結婚が多くなるのかな?
*写真は、令和5年11月14日(火)、小倉から帰る時に、小倉駅内のアミュプラザ(2階)の中で、家内と一緒に、一服頂いたものです。小倉城庭園でも、一服、頂きました。
(令和5年11月14日、記載)