日本の心・さいき

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江戸しぐさ・・・

 江戸時代、日本人としての振る舞いとして、「江戸しぐさ」が産まれました。これ、正に、日本人があるべき姿としての日本文化の教科書的なもの・・・。
 今の時代も、この「江戸しぐさ」、充分に通じます・・・?!
 江戸時代、江戸は、日本の中心地、その人口は、100万人に達していて、当時、ニュ一ヨ一クは、17万人でしかなかった。士農工商の時代であったが、江戸の中心には、農民や職人はいなくて、武士と商人の町であった。
 武士は、通行人の様なもので、しばしば、移動があった為に、江戸の本当の住人は、商人でしかなかった。そこでの商人の世界では、江戸に三代住み込んで、やっと、その子どもに江戸の気質が育つ、つまり、「江戸っ子」になれると言われていた。
 商売人の父親や母親は、忙しくて、子どもの教育が出来ない。それで、親の代わりとして、寺子屋での子どもの教育が生まれた。そこでは、先生は、親の代わりとなって、尊敬された。つまり、親が尊敬されるのは当たり前で、その親の代わりなので、先生も尊敬された訳である。
 寺子屋での主旨は、「三つ心を、六つしつけを、九つ言葉を、文12、理15で、末決まる」とあった。・・・つまり、3歳までにたっぷりと愛情を与えて心を育てなさい、6歳になるまでに、しっかりとしつけをしておきなさい、9歳で、相手の心に響く様な言葉使いが出来る様に、12歳で読み書きが出来る様に、15歳で、世の中の理屈がわかる様に、そうしないと、取り返しがつかなくなる、つまり、手遅れになりますよ、との主旨であった。
 又、「江戸しぐさ」として、言葉使いの作法、付き合い方の作法、往来の作法の仕方が、そこでは、強調された。
 言葉使いの作法として、例えば、どんな場合にも、相手に、「殺すぞ」とか、「その考え方古いよ」とか、言ってはいけないなど。
 付き合い方の作法として、相手と話す時に、足を組んだり、腕を組んだりしてはいけない、目付きは大切なので、相手を見る目付きに気を配りなさいなど。
 往来の作法として、集会場での履物の配慮など、とくとくと教えられた。
 又、そこでの言葉の意味として、「すみません」は、仏様が見た時、道理にかなっていので、澄んだ目で見れない意味。「ありがとう」は、めったにないが出来た意味なので、してもらった時には、必ず、ありがとうと言うべき。「つまらないものでけど」は、貴方の価値と比較すれば、とるにたらないも、貴方からしてもらった恩と比較すれば、つまらないものの意味だと教えられた。
 又、「三脱の教え」と言って、年齢を気にして生きるべきではない、職業を離れても気軽に付き合える友達を持ちなさい、地位を離れても気軽に付き合える友達を持ちなさいなどとの教えもあった。
 これらの「江戸しぐさ」の教えは、今も、充分に通じるし、又、日本人の文化として、世界に誇れるものではないでしょうか。

*かっての「テレビ寺子屋」での内容を元に、私なりに、まとめました。多少、私の記載に間違いがあるかも知れませんが、御容赦下さいませ。