どうしたらいい講義が出来るのでしょうか?(・・・←長年の私のテーマですが・・・?)
医師になって(35年余)、かなりの期間、学生の教育に関わってきています。教育に関わらなかったのは、宮崎県での研修医の時と、大分市の戸次にある病院に勤務していた時だけで、後は、何らかの形で関わっています。その大半は、看護学生の講義ですが・・・。
忙しい中で、準備をしっかりして講義をしても、それなりに余分に(乳児健診程の高い)収入が入る訳ではない。更には、それで高い評価が公にもらえる訳でもない。アメリカだと・・・→講義の最後に教師が生徒から評価されて、低評価だと、次回御遠慮頂くことになる!(・・・←今の日本の大学だと、学生に対する講義が上手なので、教授会で次期教授に推薦って話、まずないですね・・・?!)
・・・が、正直言って、教育には、いろんな魅力があると思います(・・・←数え切れない程!)。
まず、何と言っても、(日進月歩の時代)自分の勉強になりますね(看護学校の教科書は、医学生の教科書よりも、量が少なくて、簡潔に書かれているので、その分、理解し易い感じに思える・・・)。頭の活性化の為には、とてもいいと思いますが・・・?!
次に、自分の姿が他人を通して見れます。自分の場合は、講義の終わりに毎回試験をしているので、それで、学生の理解度が如実に把握できます。解り易く説明し、何度も言ってきているので、この事は当然理解出来ているだろうと思って試験に出しても、殆どの学生が出来ていないこともあるし、その反対のこともありますが・・・。(・・・←教育の難しさを感じますが、それなりに、謙虚になって反省することが必要で・・・工夫して変えることで、やり甲斐、確かにありますね!)
教育では、臨床と違って、直ぐに(社会貢献の)効果が出ません。しかし、自分が生徒に与える影響力、とても大きいと思っています。それが先々、多くの患者さんの為になって行けば、こんな嬉しいこと、ありませんね・・・!
教える側にちゃんとした教師用の教科書がないです・・・→自分のペースで教えられる・・・→教えるのは簡単だけど、ホントに教えるとなると、1教えるのに10の知識で臨まないと、上手に教えられませんね。
生徒さん達から学ぶこと、与える以上に多いですよ。鋭い質問があると、ドキッとしますね。今の学生さん、目が肥えていて、確かなものにはしっかりと付いて来ますが、確かでないと分かると、直ぐに離れてしまう感じですね。まあ、それだけ、教育が厳しくなっている感じがしていますが・・・?!
「(看護)学生の講義何て、看護師の国家試験に合格しさえすれば、それでいいんじゃない。そんなに目くじら立てて頑張る必要ないよ・・・」って言われる人もいますが・・・私は、その意見には反対ですね。
新内閣様、現場の意見をよく聴かれて、看護教育だけでなく、医学生や新人医師に対しても、確固としたいい医学教育システムを出来るだけ早く構築して下さいね・・・?!(学生生活の大半が国家試験合格率至上主義になっていたとしたら、やはりおかしいですネ)