日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

大脳生理学的に適合した生き方(勉強法:5/10)


 将棋や囲碁のプロが、投了後に、再び初めから最後まで、又、途中からでも、間違うことなくお互いに指し直している光景を目にする。
 で、何でそれが出来るのかなあ・・・これ、正に天才だ!・・・→何て感じで思ってきている人、多いと思われる。しかし、これって、大脳の仕組みを知ると、ナルホドと思う・・・?!
 将棋のルールも、まだしっかりと覚えていない様な感じの子どもの対局で、駒をデタラメに並べた感じで、普段の対局ではとてもあり得ない盤面がどんどん流れていれば、さすがの羽生名人でも、恐らく記憶できないはず。
 どう言うことかと言うと・・・→記憶には、「経験記憶」と「知識記憶」と「方法記憶」の3種類があって・・・プロ同志の実際の対局後では、ある局面で何を考えてどう打ったかという「経験記憶」と、対局中に現出する可能性がある盤面のパターン法という「方法記憶」の両方を巧みに使っているから。
 羽生名人の場合は、無意識の内に沢山の棋譜が(スゴイ努力で)しっかりと分類されていて、その法則性をしっかりと掴んでいるから。
 小学生までは、九九を覚える時の様に、「知識記憶」が中心となる。しかし、高校生ともなると、「経験記憶」が発達してくる。「経験記憶」では、物事を根本から理解して、その理屈を覚えることになる。単なる丸暗記では、覚えた範囲にしか役に立たないが、論理や理屈を覚えながら(自分なりに経験した)記憶では、活用範囲が広くなり、受験の上では、とても有利になる。
 それ以上に(天才になれる感じの?)有益な方法とは、「魔法の記憶」とも言われている「方法記憶!」なのです。つまり、ある分野での仕方(How to)を覚えれば、他の分野にも利用できるという訳!
 「方法記憶」では、覚えることも思い出すことも、無意識な状態にある。そこでは、物事の理解の仕方は、無意識に理解され、意志とは無関係に勝手に活動している。
 私は、かって次兄から、高校に入学した直後に、「数学と物理は、教科書だ!」と言われました。「直ぐに難しい問題を解こうとするな!何でも、基礎が大切。公式の導き方も、いつでもちゃんと導き出せる様に、しとけ!」と言われました。(素直な?)私は、その通りの方法を高校1年から取りました。教科書を徹底的にしました。そして、次兄の言われる様に、数学と物理だけは、好成績を取ることが出来ました(数学と物理に関しては、それが正しかったのですが、・・・国語では差が付かない、社会や化学は、暗記だから、最後に頑張れば間に合うと言う、間違った方法を堅く信じていたので、・・・→当然、受験に何度も失敗しましたが・・・)。
 今思えば、勉強の仕方が根本から間違っていただけだったのです。成績は、勉強量ではない!自分なりの能率的な勉強の仕方を、出来るだけ早く身に付けておくべきだったのです。受験の勝利者とは、それだけの事なのです?!(現役の時の受験勉強法、浪人の時の受験勉強法、大学での勉強法、社会に出ての勉強法、当然、違ってきますが・・・!)

 例えば、(成績を上げる為に)誰にも共通することは・・・
1、数学などは、いきなり難しい問題を解こうとせず、基礎を身に付けてから、少しずつ難易度を上げた方が、結果的には、早く習得できる。(・・・→急がば回れ!)
2、歴史などは、最初に、大局な歴史の流れをしっかりと掴んでから、各時代の断片的な知識を増やして行く。(←・・・断片的知識は、記憶から直ぐに排除される傾向にある!・・・→多国語を勉強する場合も、有声音・無声音・有気音・無気音から入ったり・・・生化学を勉強する場合も、TCAサイクルを含む糖質代謝の大きな流れをまず把握することから始めれば、いいかな?!)
3、棒暗記でなく、自分なりに工夫して記憶する。(例えば・・・→状況を想像したり、声を出したり、書いたり、まとめたり、自分なりに語呂合わせを作ったり、他人に説明するなどして・・・)
4、睡眠は、6時間以上は取る。(・・・→何故なら、眠っている時に記憶が整理されるから。記憶は、勉強量に比例する訳ではないし、ましてや、徹夜までして連続何時間もするのは、極めて非能率的な方法!睡眠中の夢は、記憶の再生となっているのですから!)
5、毎日、コツコツと少しずつ勉強する(1日に6時間勉強するよりも、3日に分けて、2時間ずつ勉強した方が、能率的。(←・・・寝ている間に、記憶が整理整頓され、その後の学習を促進させるのです!)
6、復習は、学習の鉄則(!!)。(覚えた翌日、その後1週間後、その後2週間後、その後1カ月後の4回が理想的!)
7、お腹が満腹の時や、室温が適温よりも、空腹気味や室温が少し低めの方が、脳の記憶力は、アップする。(・・・→夕食前が最適!)
8、過剰のストレスは大敵。(・・・←息抜きもし、適度の運動もし、食事にも注意して、体の調子も、整えておきましょう!)
9、覚えたい対象に興味を抱く。(←・・・勉強する為のしっかりとした目的を持ち、それを達成する為の目標を掲げ、興味を強く抱けば、どんどん覚えられる!・・・←テレビでクイズに挑戦していい成績を上げてる人、とても楽しそうでしょ・・・)
10、ウキウキ気分で、内容を味わって、楽しく勉強する。(←・・・感情が強く絡むと、それなりにしっかりと覚えられる!試行錯誤の結果での達成感を味わうと、更にいいでしょう・・・)

*写真は、アトランタにある(娘の通った)ライフ大学
参考図書:だれでも天才になれる 脳の仕組みと科学的勉強法 池谷裕二 ライオン社 714円