日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

将来の医療アラカルト(終着駅:10/10)




 将来、日本の医療は、どうなって行くのか?
 その方向に大きなカギを握っているのは、国の財源である。今から、日本経済が上を向くのか、下を向くのか・・・今でも、下を向きつつあるなら、よほど気を引き締めて今後の対策を早急に練って実行して行かないと、子孫に負の遺産を残すことになりかねない。
 個人で考えてみても・・・収入が増えなくて、生活が苦しい時、どうするか?・・・→無駄を省き、節約して、我慢するしかない。まあ、人からお金を恵んでもらうって方法もあるけど、頼める人もそんな状態だとそれも不可能で→事態は益々深刻になる。
 国の動きとしては、消費税を上げたり、個人の所得税や住民税を上げたり、保険料を上げたり、公共事業を削ったりして、それを医療の方に持って行かざるを得なくなるだろう。
 基本的には、イギリス型にするのか、アメリカ型にするのか、(医師が足りている)北欧型(フランス・ドイツ型を含む)にするのか、それとも、日本独特の型を取るのか・・・?
 今日、○○さん、医院(病院)に来てないけど、よほど悪いに違いない。医院(病院)からの帰りに、寄ってみよう・・・。何て、会話がある?家に行くと、飲まない薬が山ほどあった何て話もある。1人の医者の言うことでは、信用できないので、3件ぐらい掛かって、決める必要があるって思っている人もいる。
 そうかと思うと、兎に角、近くに医療機関がない、病院はあっても医者がいない、医者がいても、延々と待たされる。・・・医療に対する不満、不安が多い所も。
 どうしたらいいのか?
 いろんな人がいろんな事を言っている。が、流れとしては・・・医療機関が、益々機能別にきれいに分かれて行くだろう(1次、2次、3次)。2次や3次は、医師の紹介状ないと受け付けない感じになるだろう。それも、2次は、一般医の紹介状でもいいが、3次は、専門医の紹介状が必要などにも?!
 医療機関に対しての改善が、行政のありかたの問題になり、その後、受診側の医療への掛かり方、更には、普段の健康維持の方法などが問われる時代になるだろう。それがどんどん進めば、医療訴訟も、少なくなるはず。
 そして、自分の体は自分で守るのが原則と言うことに気が付くはず(西洋医学では、急性期疾患の治療としては、その多くは対症療法であり、慢性疾患では、予防医学が大切となる?!)。
 生活習慣病は、自分の生活習慣の改善が一番大切!(←当たり前!)。医療側の資源は限られている。患者数が多くなれば、待ち時間が長くなるのは、当たり前。診察時間が少なくなれば、いい医療が出来なくなり、医師と患者とのコミュニケーションが取りにくくなるのは、当たり前。・・・→それを今以上にはっきりと理解して、医療機関に掛からざるを得なくなるだろう。
 ちょっと悪いと、直ぐに医療機関と言うのは、抵抗がある様になるだろう・・・←現在、テレビで、あるドクターが、インフルエンザと思ったら、早めの受診を何て言っているけど、これって、どうなのかなあ?!最悪の事ばかり考えたら、医療費、いくらあっても足りませんネ・・・!
 教育では、生徒が先生に対して、「尊敬」と言う二字がなければ、いい教育が出来ないのと同じ様に、医療では、医療側と患者側との間に、「信頼」と言う二字がないと、いい医療が出来ない。もちろん、医療は、医師の為でなく、患者さんの為にあるもの。医師は、患者さんの為に働くのは当然だが、しかし、医師にも最低限の人間らしい生活がなければ、それは出来ないこと(睡眠時間も休養も人並みに取れず、いつも、フラフラの状態では、多くの医師が、いつかは、行きついてしまう・・・)。
 患者さんは、医療とはどういうものであるのか(医療では、100%の答えがなことの方が多いし、個人差があり、先が不透明なことも多く、治療としても、医師が直接できることには、対症療法が多い・・・)、更には、医療体制や医療資源には、限界があることなどを熟知して、受診せざるを得なくなるだろう(救急車、時間外受診、社会的入院などの自粛・・・)。

 ここまで読んで頂きまして、誠に、ありがとうございました。医療機関に今から掛かる上で、何か役に立つ様になれば、幸いに存じます。
 料理人が食べてもらった人から美味しいと言われることが最も嬉しいそうです。芸人が、それを見ている人から、面白いと言われることが一番嬉しいそうです。スポーツ選手も、観衆から大きな拍手をもらうと、とても嬉しいそうです。我々医療従事者も、自分が関わった患者さんから、感謝されると、とても嬉しいです。

*参考図書:「医師不足が招く医療崩壊」 永田宏 集英社新書 2007年10月出版 660円