日本の心・さいき

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小児科・・・

 昨日(土曜)は、2人退院、今日(日)は、1人退院した(いずれも、代診で)。自分の様に、土・日・祝を中心に診療している小児科医も、少ないと思わる(平日は、正午から20時まで)。
 休みも、毎月、平日にまとめて5日間もらえるし、長期休暇もバッチリもらえるし、自分の好きな講義も出来ているし、体の調子もいいし、とても恵まれています。(感謝感謝!)
 数は少ないけど、休みでも、必ず子どもの急患はあるし、お産も、時にあるし、それなりに、自分の存在感はあると自負しているのですが・・・?!
 現在、日本のあちこちで、病院から小児科が消えつつある。集約化と言うことで、小児科医を集めて、そこで集約して小児医療をすることになり、小児科常勤医一人や二人だけの病院から、小児科が消える傾向にあるのだ。
 小児科開業医で、入院設備を持っている例は、実に少ないと思われる(私は、19床も持って、8年程していたが・・・)。理由は、まず、採算が合わないからだ。
 (入院設備をちょっと持っていた)小児科のみの開業医が次の様に言っていたのを思い出す、・・・「夜、急患で来て、1泊して帰すとなると、ナースを一人付けないといけない。その当直料の方が高くなる・・・」と。
 自分の例だと、夜入院して、点滴などして、翌日の午前中に帰す時(私の場合は、平日は、朝、7時半から事務員さんも来て、診ていたが)、受付で、(当時、子どもは3割負担だったかな?朝食も摂って、入院2日分で)5000円でお釣りがあって、親御さんからは、「(病院との差の大きさに驚いて)これ、間違いでは?」と言われていましたが・・・。(診療所の入院料は、病院の入院料の半分!その日に来てそのまま入院した場合は、外来での診療費はゼロ。)
 診療所の小児科専門医院の入院の場合は、全て救急で、入院期間も平均2〜3泊のことが多いので、とても忙しい。多い時には、ナースを12人程(看護学生も入れて)雇っていたこともありましたが・・・。
 今は、小児科の診療報酬、以前よりもかなり改善しているが、それでも、予防接種や週休2日制や少子化の影響で、小児科だけでの開業は、かなり厳しくなっている(と思われる)。自治体病院も、複数の小児科常勤医では、採算が合っていない例が多いと思われる。
 しかし、ある産婦人科の先生から、次の様に言われました・・・→お産で何かベビーにあった時に、その場に小児科の先生が立ち合ってくれていたら、その後、何か起きて結果が悪くなっても、親御さんが納得してくれるんですよ。これが、いなかった場合は、「あの時、小児科の先生がいたら・・・」と後から言われるんですよ・・・。
 又、ある内科の先生から言われました・・・→夜来て、自分が診ようとすると、「小児科の先生じゃないんですね?」と言われると、ショックですね。診察後に、「今日は、小児科の先生はいないんですか?」とナースに言っているのを聞くと、ガクッときますね。ホント、これ、きついです・・・。
 ムーッ、小児科医の方にも、資源は限られているし・・・一人の小児科医が一生懸命に診ていて、手に負えないと判断して他の医療機関に紹介した場合、(送り先で経過が長引くと)「もっと早くに○○病院に送ってもらっていたら・・・」とか、「しっかり検査をしてもらっていたら、こんなにことにならなかったのに・・・」とか、いろいろクレームが親御さんから付くこともあるし・・・普段からの親御さんとのコミュニケーションや患者教育も大切だと思うし・・・→難しい問題ですね。