日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

夏の大三角形

 昨晩、19:58〜22:53までの長時間、第29回「高校生クイズ」があって、全て見てしまった。昨年よりも、問題の質が良くなっていて、勝ち残ったチーム、知識の実力がそのまま出ていた感じがした。
 マスコミが、頭が一番いいのはどの高校かって感じてしばしば言っていたが、これは、言い過ぎ(!)ですが、短時間勝負の知識のクイズには、確かにスゴイと言えるでしょう。
 広辞苑を愛読書にしている人、小学校に上がる前から世界の国旗を完全に覚えていたり、小学生で漢字1級に合格している人がいたりとか、それなりに、話題の努力家もいた。
 三人でチームとして競うところがミソで、それぞれ、役割を決めてチームワークで勝ち進んでいる所が優位になっていた。
 傾向と対策をしっかりしているのか、高校生も、昨年よりレベルアップしている様に思えてならなかった。
 開成のOB(東大生)が、涙ぐんで応援している姿、印象的だった。負けた時に、お互いを讃えて慰め合ったり、勝ったチームと抱き合ってエールを送ったりしていて、感動のシーンが多かった。
 全国から52チームが参加し、50問にて、8チームに絞られ、その後、2チームずつで争って4チームが残った。 その後、3問出題され、3問全て正解した鹿児島のラサール高校がまず決勝戦に抜け出し、1問しか正解できなかったチームが敗退した。
 残り2チームが、数学オリンピックで出題された問題に挑戦して、それに正解した奈良の東大寺高校が決勝戦に進出した。(その問題とは、・・・サイコロを6回振った時、何回目かにそれまで出た数の総計が6になるような確率を求めなさい)
 決勝戦は、10問先に正解した方が勝ちとなるが、10点の同点で、延長戦となり、一問もはずせない状態となって進んで行った。どちらが勝っても不思議でない名勝負であったが、16問目の問題で決着が付いた。(その問題とは、・・・孟浩然の漢詩「春暁」の第1句は、「春眠暁を覚えず」ですが、第2句を読み下すと何でしょう?)
 決勝戦で勝った奈良の東大寺高校のリーダー(珠算9段、暗算10段)は、人間コンピューターと言うべき存在だったが、「最後の問題、自分は出来なくて、二人に助けてもらいました。リーダーとして役目がちゃんと果たせなかった。他の人の力で優勝できた。」って感じで言われていた。
 決勝戦で敗れた鹿児島ラサールのリーダーは、東大医学部志望で、数学オリンピックにも出場している秀才だったが、「リーダーとしての役目を果たせなかった。二人に助けてもらった。ここまで来れて悔いはない。」って感じで言われていた。(両方共に大拍手)
 8チームの中に、女性チームがなかったことと、答えを書くのに、漢字よりも好んで平仮名で書いていたのが、少し異様に感じだ。
 決勝戦の5問目で、「肝細胞の内部において、アンモニアから尿素を生成する代謝回路のことを何というでしょう?」との問いに、東大寺が、「マルピーギ正体」と答えてしまった。勘違いしたと思われる。(正解は、糖質の代謝としては最も大切なTCAサイクルと同様に、タンパク質→アミノ酸からのアンモニア代謝としては、最も大切な・・・オルニチン回路
 4チームに課せられた3つの問題では、・・・太陽が燃え尽きる時を問う問題、孔子の文の意味を問う問題、・・・とあったが、最後の3番目の問題は、以下の如く、極めて良問だと思われた。 
 それは、イギリスのMENSA(メンサ)インターナショナル理事長のシルビア・ハーバード理事長(女性)からの出題であった。

 Solve the following cryptogram by filling in the missing letters of the alphabet.
1、EFOFC
2、CNVCKT
3、(        )

(次の暗号を解読して空欄に当てはまる文字を答えなさい。答えは、YHJDで、ラサールと東大寺が正解した。)

 解説:EFOFCの文字を1つだけ、アルファベットの順番を1つ前にずらすと、DENEBとなる。はくちょう座のデネブ→そうです、夏の大三角形を作る星で、星座をちょっとかじった人なら、馴染みの星。だとすると、→CNVCKTを2つ前にずらすと、わし座のALTAIRアルタイルとなっている。すると、答えは自然と出る、こと座のベガ→VEGA、これを逆に前でなく後ろに3つずらして、YHDJとなる。(ナルホド)