日本の心・さいき

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子どもは未来

 どんなにスゴイ太鼓打ちでも、子どもにはかなわない。あるプロの太鼓打ちも言っていた。子どもには負けると。どうしてかなあ。
 子どもは、下手に打っても、お年寄りから拍手を受ける。上手に打てば、尚更、大きな拍手を受ける。子どもが太鼓を打っている姿を見て、涙を流すお年寄りは多い。大人では、そんなことは、まずない。どうしてかなあ。
 私は、(佐伯では)子どもと一緒に、太鼓や茶道をいろんな施設でよく披露してきた。そして、しばしば思っていたこと、・・・それは、・・・何故、子どもには人をこんなにまで元気にさせる力があるのだろうかと言うこと。
 子どもの姿は自然体だ。嬉しい時には、嬉しい顔をしているし、悲しい時には、悲しい顔をしている。顔で笑って心で泣くってこと、中学生には出来ても、小学生には難しい。乳幼児では、まず、不可能だ。小児科の外来でも、親御さんには、子どもの見方は、「機嫌」「顔付き」「食欲」「睡眠」何て感じでよく言っているけど。
 子どもは、偏見を持っていない。それで、直ぐにその場に溶け込める。大人が喧嘩ばかりしているので、子ども達だけの「子ども世界サミット」何てものが毎年世界のアチコチで開催されるといいかも知れない。イスラム教では、大人よりも子どもの方がより神に近い存在との考え方らしい。
 子どもは純粋で素直だ。大人の影響で、どうにでもなって行く。特に、小さい時に大人が変な価値観を持ってそれを強いると、後の修正が非常に難しい。
 小さな子どもの1日は、長い。1週間は、とてもとても長い。3歳の子どもの1年間は、3分の1、60歳の大人の1年間は60分の1、つまり、同じ1年間でも、3歳の子どもの1年間は、60歳の大人の20倍もの意味がある。
 子どもの姿は、大人の縮図。
 今の子どもに欠けているのは、自信のないことだと思う(親自身にも自信のないことが多いが)。自信が持てる為には、達成感を出来るだけ早くから味わっておくことだと思う。子どもだと思って特別扱いしないことだ。ある年齢になれば、家の手伝いを積極的にさせよう。子ども自身で出来ることは、出来るだけ子ども自身にさせよう。朝、親が起こしたり、子ども部屋を親が掃除したり、布団を敷いてあげることは、止めよう。努力すればする程、他人の為に役に立てる人間になれることを教えよう。
 タイのチェンマイに行った時、(山岳民族の)子ども達が、親が傍にいて、モノを売ったり、歌を歌ったりして、働かされていた。バングラデシュダッカに行った時、朝から、子ども達が(売るための)ゴミ拾いをしていた。観光地でお金を使って遊ぶよりも、そんな光景を生で見た方が、日本の子ども達にとってはいいかも知れない。
 今の日本の子ども達も、不幸だと思う。大人からいろいろしてもらうことは多くても、自分から人の為にいろいろする機会が与えられていないからだ。もらうばかりでは、達成感は味わえない。小さい時から、与える喜びの実体験をさせることが大切だと思う。
 ところで、私の場合、仕事柄、生まれたての新生児から15歳の子どもまで、それも、病気から頑張ろうとする子どもから太鼓を打つ元気な子どもまで、しかも、日本人だけでなく外国の子どもまで、沢山接してきています。そんな子ども達からもらったモノの方が、自分が与えたモノよりも多かったと思っています。特に、「何でもチャレンジしようとする精神」をもらっています。そんな子ども達に、感謝感謝の気持ちで今は一杯です。

北朝鮮
http://www.youtube.com/watch?v=n8oa5MWGFvk&feature=related
(バイオリン)
http://www.youtube.com/watch?v=BDZNwxQQtlY