日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

ある小児科医の独り言(その81)

 桜の花がアチコチ満開だ。日本人は、どうしてこうもサクラの花が好きなのかなあ。ちょっと咲いてパッと散ってしまう、そんなはかなさがいいのかなあ。
 サクラの木の下で、目の前のサクラを見ることよりも食べることに一生懸命になっている人、高校野球の結果を気にして花見をしている人、いろんな人がいるはず。
 ヒトって、長生きするだけがいい訳じゃないと思う。そんなに長生きしたければ、冷凍人間にでもしてもらって(実際に、アメリカではそうしてもらった人がいて、一時話題になったが)、ずっとずっと先に解凍してもらって、そこから又生きればいい。しかし、その時、地球がどうなっているか分からないし、親しかった友達ももう既にこの世にはいないだろう。
 結論は、やはり今、この瞬間瞬間を噛み締めて生きるしかないのだ。今の瞬間が、全てなのだ。
 健康であることは願ってもないことだが、しかし、人間が背負った宿命(全ての生物がそうである様に)、生老病死は、誰しも避けられないのだ。
 鹿児島の大災害の時に、被害にあって家が大変なことになっているのに、ある50歳前後の婦人が、「今日は、句会(俳句の会)に行かんといけん・・・」と言って、出かけたそうな。これだ!人間、どんな時にも、心の持ち方次第で、前向きに生きられるのだ。
 経験的に、40歳を超えた時、50歳を超えた時、そして、60歳間近になった時、何か、体が今までと違った感じになっている感じだ。免疫機構が、新しい胸腺やリンパ節でなく、NK細胞や胸腺外分化T細胞などの古い免疫機構が大きく関与してくるとか何とかそんな難しい問題もあるだろうけれども、やはり、もう、還暦近くなれば、無理が出来なくなるのだ。
 52歳の先生も言われていた、「自分では疲れてないと思っていても、疲れているんですよね。自分を過信してはいけないですね。」と。私もこの感想、この歳になって充分に納得出来ます。
 人間は、休まないといけない。1ヶ月に少なくとも1〜2回は、仕事を忘れてゆったりと休むことが必要ですね。短期間であれば、若い時であれば、それも可能でしょう。しかし、そんな状態が長く続けば、若い人もいつかは体を壊すでしょう。
 あれほど健康管理に注意してるイチローさんも、今、体の調子、あまり良くないみたいだなあ。