日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

ある小児科医の独り言(その20)

 昨晩、23:00過ぎに突如、けたたましく電話の音が鳴った。もう、既に、消灯していて、眠り込む寸前だったのだが。で、当直の先生から、「生後10日目のベビーで血便があるのですが・・・」って感じで電話が掛かってきた。直ぐに行くと、つい最近退院したばかりの当院出産の男のベビーで、元気よく泣いている。顔色もいいし、手足の先も温かいし、特に機嫌が悪いとか、吐くとかと言うこともない。
 で、検査すると、やはり血便。母親が食事を少し変えたそうで、それで、ベビーの便量が明らかに多くなったと言う。鮮血なので、肛門が切れたのでしょうと言って、ケイツーを服用させて帰した。
 祖母と母親が一緒に来ていて、とても丁寧に何度も頭を下げられてお礼を言われた。「スミマセン、こんな遅い時間で、心配なもんで・・・」と言われる。「子どもは、機嫌、顔付き、食欲、睡眠、赤ちゃんの見方は、これ(退院時にも、私が言っているはずなのだが・・・)。熱があっても、吐いても、咳しても、普段と変わりなければ、急におかしくなるってこと、まずないんで、そんなに慌てる必要ないんで」とアドバイス
 あんなに丁重に頭を何度も下げらて感謝されて、ニッコリされて帰られると、こちらも、起きてきて良かったと思う(当直の先生も、起こしてスミマセンって感じで、気の毒そうにお礼を言われたが)。
 医療費が小さい子の場合、無料になり、時間外でもコンビニ感覚で来ている人も確かにいるけど、こんな親御さんだと、救急医療のドクター達も救われるかなあ。