日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

吉村作治先生に敬意!

 昨日、民放で夕方から5時間ほど掛けて、ピラミッドの謎が解き明かされていた。で、エジプトのピラミッド研究で有名な吉村作治先生が、ライフワークとして研究してきたものが披露されていた。(奥さんから、ピラミッドを取るのか奥さんを取るのかと言われ、ピラミッドを取ると言って、×になっているとか?!)
 吉村先生の素晴らしい所は、ピラミッドそれだけを重点的に研究するのではなく、それを解く為に、その周りにいる人間同士の関わりを詳細に調べ、その結果、理論通りに、埋もれた船の存在を発掘して証明したことである。
 小学生の時から、ギザにあるクフ王の大ピラミッドのこと、私なりに、ずっと疑問を抱いてきた。いつ作られたか不明とか、奴隷を使って作らせたとか、装飾品はあったが持って行かれたとかいろいろ言われていた。
 実際には、約4000年以上前に、大スフィンクスが建てられた後に、ギザの三大ピラミッドが建造されている。農民が夏に仕事のない時の労働力が使われ、二日酔で仕事をさぼる人もいた程で、王は決して凶暴ではなかった。又、大ピラミッドが墓であれば、ミイラと装飾品があるはずだが、少なくとも、ギザの三大ピラミッド内には、それらしき形跡がない。又、クフ王の父親のスネフェル王は、4つものピラミッドを造らせている(自分の墓をそんなに沢山造らせることが不自然)。
 エジプトには、110基以上のピラミッドが現在発見されている(実際は、もっとあるはずだが)。その中で、今も残る7つの有名な(大きな)ピラミッドがある。
 「階段ピラミッド」、「崩れピラミッド」、「屈折ピラミッド」、「赤のピラミッド」、それに、ギザの有名な「三大ピラミッド」だ。ピラミッドのタイプは、大きく「階段ピラミッド」と、「真正ピラミッド」の2つに区別される。「階段ピラミッド」と「崩れピラミッド」は、後の5つよりも早く建てられ、その2つをまとめて、「階段ピラミッド」と言い、あとの5つをまとめて「真正ピラミッド」と言う。
 その2つの相違が発生する最大の要因に、「星信仰」と「太陽信仰」がある。つまり、「階段ピラミッド」は、「星信仰」が、「真正ピラミッド」は、「太陽信仰」が根底にあるのだ。
 歴史学的に、初めに造られた「階段ピラミッド」は、メソポタミアから移住してきた人により造られている。つまり、ルーツはエジプトではなくメソポタミアであり、そこでは、「星信仰」であった。それ故、ピラミッドの神殿が北にあり、その先には、北斗七星がある。一方、エジプトでは、「太陽信仰」であり、「真正ピラミッド」の神殿は東にあり、その先には、太陽がある。
 エジプトの自然は、メソポタミアと違って、ギラギラと灼熱の太陽に照らされる環境にあるので、崇めるのは、当然、星よりも太陽となる。真正ピラミッドの頂上からの左右対称の下に下がる直線は、正に、太陽光線が降りてくる形であり、階段ピラミッドの階段は、正に、王様の魂が上に昇ることを意味しているのである。
 (吉村先生の考えによると)古代エジプトでは、人間は死ぬと肉体から霊魂が離れて行く。もしも、霊魂が生き続けられれば、永遠の命を手に入れることが出来ると考えられていた。肉体から離れた霊魂は、バー(魂)とカー(霊)に別れる。肉体は、永遠に残るようにミイラとして保存された。バーは、偽扉(ぎひ)を通過して、あの世とこの世を往来する。カーは、この世に留まってミイラを守る。
 夕方沈んでも再び昇る太陽は、エジプトでは、正に再生復活の象徴とされ、死んだ後の王のバーは、太陽と合体して永遠に旅することができると信じられていたのだ。神にも、霊魂があり、太陽神にもバーとカーがあると信じられていた(それ等は、ちゃんとピラミッドテキストに刻印されているのだ)。
 王の死後、王のバーは太陽神のバーと合体するのだが、その太陽神のバーの昼間の居場所がないので、それで、大ピラミッドが必要となったのだ。
 太陽神のカーは、ピラミッドの東側にある河岸神殿から参道を通り儀式殿(神殿)で儀式をした後に「女王の間」の偽扉から入って来て、ピラミッドの頂上のキャップストーンに上り詰めてピラミッドに宿る。
 朝、陽が昇ると、バーは、太陽から離れ、カーが宿っているピラミッドに向かう。その入り口は、「女王の間」の偽扉、そこを通った後、天井の高い「大回廊」で激しく上下に動いて上がる。この動きは、正に脱皮を何度も繰り返して再生の象徴である蛇の如くに(パワーが全開大する)蠕動運動めいた動きを何度もして、「王の間」に入る。「王の間」に入ったバーは、石の箱の中でしばらく休み、そこでピラミッド全体からエネルギーをもらって、太陽が西に傾くと、造りが左右対称となっている西側に移動し、そして同じ様な行動をした後に、太陽の元に戻って行く。
 つまり、ピラミッドは、太陽神のカーの存在により移動する魂の再生復活装置との吉村先生の考えなのである。(ムーッ、かなり説得力ありますネ・・・!!)
 クフ王から任された天才建築家へムオンは、星信仰出身、その思いを果たす為に、クフ王に悟られない様にと、三大ピラミッドをオリオン座の三つ星の配置とし、大ピラミッドの内部に、階段や地下を造って、星信仰の存在を悟られない様に設計した為に、現代人の想像を混乱させることとなってしまったのである。(納得納得納得)
*多少、放映の内容と違いがあるかも知れませんが、ご容赦お願い致します。