日本の心・さいき

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マスコミの責任

 民放のテレビで、医師不足を上げていた。その中で、産科・小児科の医師不足を強調していた。確かに、産婦人科医になる人は次第に少なくなりつつあり、特に、産婦人科を有する病院の数も、少なくなっている。で、小児科も、そんな感じに言われる。
 いや、ちょっと待って欲しい。確かに、小児科を有する病院の数は(集約化の影響もあり)少なくなっているが、小児科勤務医数は、さほど減ってはなく、若い人で小児科医になりたい人の数は、むしろやや増加しているのだ。
 しかし、報道では、産科医も小児科医も少なくなって、その内、日本からいなくなってしまうって感じに言われている様にも思えるけど。→報道が正確でないです。
 又、訴訟の問題にしても、産婦人科も小児科も多いとなっているが、小児科の場合は、訴訟までなっているケースは、他の多い科と比べて明らかに少ない。
 もっと問題にして欲しいことがある。小児科では、自分のことを考えても、親御さんとのトラブル、訴訟までは行かなくても、多いと思う。親に注意が出来ない、理不尽なことを言われる、医者の指示に従わないなどで、多くのやる気のある小児科医が疲弊しているのは、確かなこと。
 それに、小児科の点数が低い。これって、ずっと昔から言われていることだが。小児病院の多くは、赤字で、小児科で入院設備を持っているのは、公が7割で、他の科とは逆の比率になっている。
 国は、子どもの医療にお金を出し渋り、忙しさでトラブルがあっても、小児科医個人の責任になすりつける。金、人、そして、その二つを結びつけるシステムが、ちゃんとなされてきていない。
 マスコミは、産科や小児科のしんどさを強調して、せっかく産科や小児科医になろうとしている人の意欲までも奪いかねない報道をしている。マスコミの責任、大きいと思いますけど。