日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

 故人となった俳優の緒方拳さんが、「旅は、ノンフィクションだ。俳優の仕事は、全てフィクションだ。両方を経験することで、いい生き方が出来る」って感じで言われていた。
 正にそうだなあ。旅をすると、そこには、意外な発見がある。
 12月14日(日)に、16:55のバスで、(天草市)本渡から上天草病院前まで帰る時、1時間半以上、家内と自分の二人以外は、誰も乗らなかった。自分たち以外に、全く途中で誰も乗らなかったこと、今までなかっただけに、もしも自分たちが乗らなければ、バスの運転手さんは、空の状態で暗い中、独りでずっと運転することになる。どんな心境なのかなあ。バスの運転手さんは、絶対的な拘束。途中でトイレの心配もあるだろうし、決まった一本道で、大変な仕事だと思う。ある統計では、長く勤めた運転手さんの場合、ストレスや運動不足のせいでか、生活習慣病の割合が高く、又、胃潰瘍や十二指腸潰瘍なども他の職種に比べて多くなっているとのこと。
 旅で、田舎で人に出会うと、話し掛けられることが多い。いつも、「どちらからですか?」と尋ねられる。これって、万国共通の初対面の質問ではないかと思う。
 田舎では、バスが交通手段としては、最も大切だ。しかし、常に、ガラガラって感じだ。病院や学校などの重要な所には、必ず停留所がある。正に、病院の産科と小児科って感じで、不採算だなあ。
 イタリアに行った時に、あちこち建物を見に行った時に、寄付をお願いしますって感じの箱があった。昔は、入場料も取らなかったらしいのだが、経営的に難しくなって、もうそれは出来ない感じになっている。ベニスなどは、どんどん有名な建物が水に埋もれていって、将来、観光地として成り立たなくなるって感じで言われていた。
 旅では、その土地の自然やいろんな建物やお店などを見て回るのが楽しい。それと同時に、その土地の人との語らいが又楽しい。この楽しさをもっと旅人は味わうべきだと思う。
 旅は、日常の煩雑な世界から、新たな発見の世界へ、タイムスリップさせてくれる。行く前にも行った時にも、そして、行った後も、心の旅をさせてくれる。
(写真は、イタリア)