日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

平井コーチ・・・

 昨日の夜のNHKのプロフェショナル仕事の流儀で、北島を育てた平井伯昌(のりまさ)(45歳)氏が出ていた。
 彼は、元々は、水泳の選手だった。しかし、彼自身の水泳の成績は伸びず、早稲田大学時代に、水泳選手を断念してマネージャになることを勧められた。初めは少し抵抗があったようであったが、人を教えて育てることの面白さをそこで知ったようだ。
 子どもの水泳教室のコーチをし、その時に、目を輝かせている北島に目を付け、それから彼の指導を徹底的にすることになっている。
 平井コーチ自身も、選手と一緒に、試行錯誤している。
 「コーチは、いろいろ言わなくて、ポイントだけを言うべし!」
 「ハードなトレーニングに耐えさせて、自信を付けさせる。」
 「コーチは、選手の一歩前を歩く。」
 シドニーオリンピックでは、予選の時に、北島に、「軽めで泳いでもいい。」とアドバイスしてしまった。それで、決勝戦に出れなく、失敗している。その時、平井コーチは、素直に北島に、俺のせいだと言って詫びている。
 その翌年の世界選手権では、平井自身の欲が北島へのプレッシャーになった感じで、100mが4位で終わったが、200mでは、「自分のレースをしよう、結果は後から付いてくる!」とアドバイスをし、初めて3位に入り、メダルを手にしている。
 精神的なことが如何に大切かを、平井コーチは、実践でいやと言う程、学んできている。前回のアテネでの100mと200mの金メダル後の周囲からのプレッシャーに北島と一緒に苦しんできている。王者のみが知る苦しさだ。
 選手に嘘を言わない、悪い時は悪いと言う。その理由として、嘘を言うと信頼がなくなるからだと言う。
 実際のデータに基づいて、北島を指導している。ストロークが少なくても、決してタイムは落ちないことを試合前に北島に説明し、彼もそれに納得して、より少ないストローク数で好成績を上げることとなっている。
 北島の体の故障にも悩んできている。北島の悩みは、即、平井コーチの悩みとなる。正に二人三脚。北島は、実によく平井コーチの指導に素直に付いて行っている。今回の北京五輪でも、100mの金メダルを取った時、平井コーチに元に行った時、その金メダルを直ぐに平井コーチの首に掛けている。
 100mの決勝での直前の平井コーチの北島へのアドバイスは、「勇気を持って、ゆっくり行け!」であり、金メダルを取って、北島が平井コーチに初めに言った言葉は、「先生、読み通りです!」だった。
 平井コーチは、勝因で一番大切なことは、選手自らの強い「忍耐心」と「克己心」だと言われた。
 教育は、やはり、その人自身の元々のDNAのモノ以外に、やはり、環境が大切で、その環境で一番大切のは、やはりいい指導者の存在だと思う。特に、スポーツの世界では。