日本の心・さいき

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脳をバランスよく発達させる為には・・・

 鉄は、熱い内に打てとの言葉があります。その言い方で、脳は、若い時にいい刺激をと、言いたいです。オウム真理教なる集団は、正に、エリ一ト的集団でした。学歴がすごかったですネ。経歴もすごかった。慶応大卒、京大卒、阪大卒、医師、弁護師、英会話ベラベラ、でも、いんちき宗教のおかしさに気が付かなかった。何故でしょうか、ある人が言っていました。つまり、彼らは、実際は、賢くなかったと(馬鹿と言うのは、ちょっと言い過ぎなので、以上の言い方にしました)。つまり、脳がバランス良く発達して来なかった為だったのです。
 私が大学に入った時に、おかしな宗教が大学で横行していました。しかも、その信者が集団で生活していました。いろんな人がいて、医学生も、その中にいました。私も、その教義の講習を受ける為に、数日間、そこで寝泊りしました。途中で、いなくなる人もいましたが、私は、最後まで聴きました。で、どうしても、そのおかしさが最後まで納得できませんでした。が、彼らは、「こんな明白なことが、どうして理解できないのか」と言っていました。そのズレの大きさを、私は、どうしても、埋められませんでした(埋めてしまえば、その宗教に入っていたと思います)。信者は、個人的には、素直で、人なつっこく、好感の持てる人ばかりでした。聖書を持ち、笑顔で接してくるので、初めは、疑う余地もなかったのです。本当に、彼らは、それを信じている感じでした。いくらこちらが説得しても、説得できない状態でした。   
 いい学歴を持って、極めて仕事に真面目で、順調に来た感じのエリ一トサラリ一マンが、突如、40代前にして、冷蔵庫と冷凍庫の区別も出来ないようになってしまう様な例が多くなっています。現に、「ITボケなる」なる言葉も生まれています。これは、一体どうしたことでしょうか。つまり、脳のある所ばかりを長いこと使ってしまった結果なのです。その期間の始まりが若ければ若いほど、長かれば長いほど、まともになるには、時間が掛かります。   
 現在、「生後33カ月目に、脳の神経のネットワ一クが一番盛んになっている」と言うことが、声高に言われています。右の脳の発達は、その頃がピ一クの様で、後は、左の脳が飛躍的に発達してくるのです。左の脳が発達してくると、言葉の数が飛躍的に多くなります。子どもは、0歳の終わりで、3語、2歳の終わりで270語、3歳の終わりで900語を話します。 脳の大きさは、生まれた時は、サルと同じ大きさの400g、それが、1歳で、その倍の800gにもなります。その後、どんどん増え続けて、9歳ごろで、既に、成人の9割の重さに達します。脳の重さは、体重の2%なので、男性は、70Kgとして、1400g、女性は、60Kgとして、1200gとなる。で、体重の2%しかないのに、エネルギ一は、20%も消費しているのです。
 どうしても言いことがあります。それは、「テレビの弊害(一部ファミコンを含む)」です。小さい子どもさんに、あまり、テレビを見せないようにして欲しいと言う事です。それが、将来、脳の機能的発達のアンバランスを起こし、突如、殺人を犯したり、無感動な人間になったり、他人のことを考えることが出来なくすると思っているからです。人間は、5感を働かせて生きています。味覚、臭覚、聴覚、視覚、触覚(その上に、ある人には、第6感がよく働く人がいます)ですね。お腹にいる赤ちゃんは、既に触れ、指しゃぶりをし、音を聞いています。生まれると、5感が働き始めます。お母さんの顔(母乳をあげる時、ちょうど赤ちゃんの目とお母さんの目が合う様になっています)を見つめ、聴きなれたお母さんの声を聴き、母乳の微妙な変化を、味覚、臭覚で感じ、お母さんのぬくもりを肌で感じて、赤ちゃんは、スクスクと成長します。今、分かっていることは、脳が、味覚の部分だけ、臭覚の部分だけ働くという事はなく、割合の差はあれ、少なからず、多くのケ一スで、全ての5感が働いていて感じていると言う事です。つまり、5感を司る脳の部分は、お互いに連絡し合って、発達して行くのです。   が、お母さんがテレビを見ながら母乳をあげていたら、どうなるでしょうか。赤ちゃんは、既に、右脳は、発達しているので、「お母さんの心は、自分に向いていないな」と鋭く感じ取ることが出来ます。   
 ちょっと大きくなって、子どもがテレビばかりを見ているとどうなるでしょうか。テレビには、視覚と聴覚が主体です。食べ物が出ても、匂いも味もありません。人が殺されても、痛みがありません。そんな映像を毎日見せ付けられて右脳が発達して行くと(5歳前後までに、左脳よりも容量の数段大きい右脳での神経のネットワ一クがほぼ完成してしまう)、後で、どんなに頑張っても、なかなか元に帰れない状態になってしまうのです。   
 食べ物の好き嫌いがなかなか治らない様に、性格がなかなか治らないように、テレビによる右の脳のアンバランスの発達は、その後、その人間の生き方に、想像以上の大きな影響を与えて行くのです。