日本の心・さいき

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今、医療は・・・

 医療の在り方は、どうあるべきでしょうか?
 「医療は、患者さんの為にある、医療側の為ではない。」そう、昔から言われてきました。しかし、医療費抑制が次第に厳しい今、現実には、どうでしょうか?
 私の場合、医師になって、初めて勤務した病院は、「宮崎県立宮崎病院」の小児科でした。そこの小児科の部長から、常に、次の様に、言われていました。
 「検査は、最小限度でするように、不必要な検査は、しないように。薬は、必要なものだけを。」と。そう言われた部長は、もう、他界していませんが、その精神は、今も、私の中に生きていると思っています。
 現場では、検査のデメリット、治療のデメリットに関しては、あまり、語られてない感じがしています。
 乳児に、咳止めや鼻水止めや抗生剤を、親が望むからと言って、それを頻回にあげるとどうなるのでしょうか・・・→自分の力で治る力が落ちて、免疫力が落ち、アレルギーを起こしやすくなったりするのでは・・・?!
 体が咳をして出そうとしているのですから、特に、湿性の咳では、鎮咳剤は、良くないのでは?それに、抗ヒスタミン剤のペリアクチンやポララミンなど、第1世代の抗ヒスタミン剤をあげると、喘息発作の時には、痰が引っかかって、危なくなることもあるのでは・・・?!
 強い抗生物質を長く、あげていると、腸内細菌叢が乱れて、却って、その後、感染症にかかりやすくなるのでは・・・?!
 アメリカでは、小さい子どもの風邪薬は、勝手に、個人では、使えなくなっていますし、医師による小児の抗生物質の使い方も、厳しくされていますが・・・。
 レントゲンを何度も撮ると、やはり、大きな集団では、それによる副作用も、考えるべきだと思います。頭を打ったから、心配だから、CTで頭の検査をとの親御さんからの依頼を受けることがありますが、そんな時、医療側は、検査の副作用なども、しっかりと説明するべきだと思います。CTによる被曝量は、多いですから、それに、小さな子どもであれば、尚更、感受性が高いですから。
 大人の検診でも、検査して、擬陽性で、詳しく検査をするまで、胃がんや子宮がんの心配を深刻にしているケース、しばしば、耳にします。これって、9割以上が正常だとしたら、結果が出るまでの免疫力の低下、誰が責任を取ってくれるのでしょうか。
 検診によるデメリット、殆ど、話題になりませんが、それも説明されておくべきではないでしょうか・・・それに、検査も、時に、見逃しがあって、100%じゃないし・・・?!
 血圧を下げることのデメリットも、全身的な立場で言われるべきでは?
 入院すると、運動量が減り、筋力などが衰えますが、このことに関しても、もっと、声高に言われるべきでは・・・!
 自分の体は、医療側に全てを任さず、主体性を持って、自分で守るべき時代になっているのでは、と思うようになっています・・・。