日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

医療再考(喘息薬編)

 咳があると、咳止めが必要と思いがちですが・・・平成29年11月に発行された「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」には、鎮咳剤に付いては、「中枢性鎮咳薬には呼吸抑制作用があるため、急性憎悪(発作)時には使用を控える。麻薬性中枢性鎮咳薬には、急性憎悪(発作)時には禁忌である。」とあります。
 中枢性鎮咳剤には、アスベリンメジコンやアストミンやフスタゾールなどが、麻薬性中枢性鎮咳剤には、(効果の強い)リン酸コデインなどがあります。
 薬局で買える子どもの風邪薬の中に、リン酸コデインの入ったのもあります。アメリカでは、薬局で気軽に子どもの風邪薬が買えなくなっています。日本、大丈夫でしょうか?(←大丈夫でないと思います!)
 喘鳴があると、β刺激剤貼付薬のホクナリンテープを処方されることが多く見られますが、これが効き出すまでに、4時間(〜6時間)も、掛かります。と言うことは、発作時には、このテープよりも内服薬の方が(内服だと、30分〜1時間で、効き出すので)合理的と言うことになります。
 効果の強いステロイド剤も、効き出すまでに、4時間程掛かります。
 (蕁麻疹の時に使う)抗ヒスタミン剤は、口渇の副作用があり、第一世代のペリアクチンは、喘息発作時には、禁忌とまで、添付文書にしっかりと記載されています。(日本で発売されている子どもの風邪薬には、この抗ヒスタミン剤が含まれているものが多いですね。(←それで、何か事故が起きても、不思議でない気がしてしています。)
 難治性の疾患の研究も、もちろん大切ですが、多くの人が罹患する、よくありふれた風邪の治療や予防についても、もっと、研究されてもいいのでは、と常々思っていますが・・・。
http://yaku-men.com/antihistamine
https://hisasuke.com/post-9041-9041