日本の心・さいき

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続々・私なりのインフルエンザ考察・・・

 ワクチンって、どの程度まで効いているのでしょうか?
 それを見るのに、「効果率」と言うのがありますね。例えば、2000人の子どもを2つに分けるとします。初めのAグループ1000人には、ワクチンをせず、後のBグループ1000人には、ワクチンをしたとします。その結果、Aグループの400人が発病し、Bグループの100人が発病したとします。この場合の効果率は、どうなるのでしょうか?
 予防接種のお陰で、1000人の内、300人が発病していないので、効果率は、30%となりそうですが、実際の統計上での効果率では、「非接種者の発病数−接種者の発病数」÷「非接種者の発病数」(×100)の値(%)となります。つまり、「400−100」÷「400」×100=75%となります。
 つまり、全体の人数や発病者の人数如何に関わらず、AとBの発病者の割合が4対1ならば、いつでも、75%になると言うことです。全体が100万人近くで、非接種者の4人が発病し、接種者の1人だけが発病しても。(天然痘は、消滅して、かなり前に、そのワクチンが中止になりました。ポリオは、今の地球上では、パキスタンアフガニスタン以外には、ない様ですが・・・)
 個人的な経験ですが・・・
 私の子ども達、クラスで一番初めに、インフルエンザに掛かった感じになっていました。私が家に持ち帰っていたんですね。かって、インフルエンザワクチンが効かないとのことで、中止になったことがありました。で、私もいろいろ調べてみて・・・やはり、型が合えば、効くという結論に達しました。で、(当時、小児科を開業している時で、ワクチンを手に入れることも、難しかったのですが)何とか50人分を手に入れて、職員と職員の子ども達に打ちました。
 この時、如何に、ワクチンが効くかを体験しました。私の子どもたちのクラスの多くがインフルエンザに殆どなっているのに、私の子ども、掛からなかったのです。思うに、周りが殆ど打たないので、その年のインフルエンザのヒトの体内での変異(連続変異)があまり進まなかったんですね。
 ところが、春先、クラスで誰もインフルエンザになっていないのに、私の子どもがインフルエンザに掛かってしまいました。型は、合っていたのでしょうが、ワクチンなので、抗体価が次第に落ちた結果ですね。
 インフルエンザワクチンは、基礎疾患を持っている人、体の弱い人などに限定して(出来るだけ少ない数で)するべきだと思っています(人の出入りも少なくして)。ワクチンする人が少なければ、ヒトでの変異も少なく、型が当たって効果が出ることが多いと思いますので・・・。
 私なりには、インフルエンザの検査で陽性で、48時間以内に来院し、症状が強ければ、漢方と抗インフルエンザ薬の両方を処方することが多いですね。漢方薬も、麻黄湯、葛根湯、麻黄湯+桂枝湯、柴胡桂枝湯など、それなりに使い分けていますが。
 アセトアミノフェンの解熱剤は、罹患した初めだと、上がったり下がったりって感じで、ウイルスも元気になり、本人も、かえってきつがることもあります。
 西洋医学の解熱剤(アセトアミノフェン)は、最後の方で、それを使うことにより、続く熱が少し早目に下がることがあるかと思います(あまりにも痛い時は、処方することもありますが)。

 日本小児科学会のページには、6歳未満のインフルエンザワクチンの有効率は、20〜30%と書かれています。