日本の心・さいき

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私なりのインフルエンザ考察・・・

 インフルエンザの時期になると、小児科外来の年齢層が急にグッと上がってきます。で、治療する方は、インフルエンザの流行期になったなと感じます。で、インフルエンザの検査をと、12時間経っていないのに(12時間以内だと、検査で陰性のことが多いのですが・・・)、しばしば、親御さんから依頼されます。
 反対に、典型的なインフルエンザの症状があるのに(頭痛強く、脈は洪脈、顔つきがとてもきつそうなのに・・・)、意に反して、検査上は、陰性のこと、しばしばです。それと反対に、あまり熱が高くないのに、症状が普段の風邪程度なのに、検査で、強陽性に出ることもあります。
 検査は、鼻粘膜のウイルスの数で決まる感じで(時に疑陽性の事も)、数が少ないと、陰性となります。又、症状は、サイトカインが沢山出る人は、それなりに強く出て、大量サイトカインが頭に行くと、急性インフルエンザ脳症になります。
 いろんな治療の仕方があると思いますが・・・カロナールなどのアセトアミノフェンで急に熱を下げるのって、確かに、痛みを取り、熱もその時は一時的に下がりますが、免疫学的には、治療遅らせていることになるのでは・・・。(麻黄湯と葛根湯は、全く反対に、体を温めて熱を上げていますが・・!)
 で、検査で陽性で、症状が強いと、抗インフルエンザ薬をとなるケースが多いかと思いますが、48時間過ぎてしまうと、インフルエンザウイルスは、ほぼ増え切っている感じになり、その様なインフルエンザの増殖を押さえる薬を上げても、理論上は、意味がないことになります。逆に、超早めに抗インフルエンザ薬を与えると、抗体があまり上がらなくなり、翌年も、掛かり易いのではとも、私なりに思ってはいるのですが・・・?!それに、飲み薬だと、味や副作用が問題となり、又、吸入でも、全く副作用がない訳でもないし、小児だと、上手に吸入してないこともあり・・・。
 で、私なりには、初期には、麻黄湯か葛根湯(痛み、特に、頭痛が強ければ、葛根湯の方がいいかなと思っていますが・・・)を殆どの例で上げています。ここで、注意することは、証を合わせることで、出来るだけ早く、初期に使うことが大切だと思っています。麻黄湯を1〜2日分、葛根湯では1〜3日分、その時の症状で、その時の状況で与え、その後、柴胡桂枝湯を3日分、与えています。
 症状が強くくて、検査で陽性な時は、抗インフルエンザ薬と漢方薬を共に上げることが多いのですが、アセトアミノフェンは、殆ど上げていません。
 今は、インフルエンザB型が多いのですが、A型も、時々あります。それに、A型は、ソ連型と香港型で2つ、B型は、ヴィクトリア株と山形株で2つ、つまり、4回掛かっても不思議でない事になりますが・・・。
 そうでなくても、インフルエンザで免疫力が落ちている訳で、その意味でも、柴胡桂枝湯で免疫力を上げるのです。テレビで、補中益気湯で、風邪予防が紹介されていましたが、私も、補中益気湯を使うこともありますが、普段は、この柴胡桂枝湯で、ウイルス感染予防に利用しています。
 麻黄湯は、鼻閉も極めて効果的で、又、葛根湯は、中耳炎の合併をしっかりいと防ぎます。
 インフルエンザの時期になると、私自身、柴胡桂枝湯を朝夕1包づつ、3日連続、2週間おきに服用しています。インフルエンザの予防接種、私は、この10年以上してなく、マスクもしていません。
 恐らく、私の場合は、不顕性感染で何度もインフルエンザには、罹患しているのでしょうが、インフルエンザウイルスが入っても、私の免疫力が強くて、症状に出て来ないと思います。ワクチンよりも、実際にインフルエンザウイルスが体に入って、罹患した方が、抗体がしっかりと付きますね!
 インフルエンザ、どんと来いって感じで、インフルエンザ時期をいつも私なりに乗り切っていますが・・・。もちろん、バランスの良く取れた食事・適度の運動・いい睡眠を心掛け、ストレスを貯め込まない様に気を使っています。
 インフルエンザの場合、小さい子の場合、熱のある日を入れて、6日間も、かつ、最後、72時間熱がないことで登園可となっていますが、それ以上でも、小さな子供さんでは、ウイルスを出し続けていることもあり、又、症状がなくても、他人に感染させている場合もある訳で、やはり、本当に効くのは、「隔離」ですね。
 経験的に、冬休みに入ると、それまでのインフルエンザ流行が下火になり、又、春休みに入ると、噓みたいに、インフルエンザの患者さんが少なくなったこと、何度も経験しています。
 毎年、ワクチンなどで、莫大なお金と時間を使い、それでも、インフルエンザ患者さんが多い現象、おかしいと思うのですが・・・?!