日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

役に立つかも知れない話(その1、B型肝炎)

 天然痘が撲滅されました。ポリオも、世界の多くの国がその撲滅に取り組んでいます。日本の場合、定期接種と任意接種があり、任意接種では、高いお金を払ってしているのが現状です。(日本の様に、定期と任意に分けている自体も、特殊です・・・←行政の力で、麻疹風疹ワクチンや4種混合ワクチンやヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンと同じ様に、直ぐにでも無料にしてもらいたいものですが・・・)
 今、B型肝炎を撲滅しようとして、多くの国が乳児期から無料で予防接種を実行し、撲滅に取り組んでいます。2008年時点で、WHO加盟国中177カ国で、全ての乳児に実施されています。生活の苦しい北朝鮮でもです。
 現在、世界の70億人中、約20億人もがB型肝炎既往者で、その内の約3億人が感染者となり、毎年、約60万人がB型肝炎ウイルス関連の肝疾患で死亡しています。
 日本におけるB型肝炎ウイルス保有者(キャリア)は、約130〜150万人と言われ、その内の10〜15%が肝炎発症となり、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行しています。95%は自然治癒していますが、キャリアのうち5%が慢性肝疾患になっています。
 このグローバル化の時代、近年、日本ではあまり見られなかったジェノタイプA(北米、欧州、中央アフリカに多く分布する)のB型肝炎ウイルス感染が広がりつつあります。ジェノタイプA(A〜Hまでありますが)のB型肝炎ウイルスに感染した場合、その10%前後もが持続感染状態(キャリア化)になります。本来、日本に多いジェノタイプCのB型肝炎ウイルスでは、成人してからの感染では、キャリア化することはまれでしたが・・・。
 日本では、妊娠中に母親がB型肝炎のキャリアであると判明した時、「B型肝炎母子感染防止事業」と言う国の事業で、保険適用で、生まれて来る赤ちゃんがB型肝炎ウイルスのキャリアにならない様にと、早期から、予防接種が積極的に行われてきました。それで、日本からB型肝炎ウイルスは将来消えると期待されていたのですが・・・→
 日本では、医療従事者の間でも、長いこと、水平感染はないと信じられていましたが・・・血液を介さなくても、周囲との接触でも感染することが判明し(唾液や汗や涙でも)、乳児期に3回、全ての赤ちゃんにワクチンが打たれるべきだと考えるのが、世界の常識となっています。
 小児の場合、3歳未満で感染すると、大人と違って持続感染し易く、又、乳児期にB型肝炎ワクチンを接種すれば、殆どキャリアにならないと言うことも明らかになっています。

 小児科医は、(採血が難しいので素手で採血することがあり)血液に触れる機会が多く、B型肝炎に罹患し、劇症肝炎で亡くなったケースもあります。又、大人になってワクチンをしても、抗体が充分に上がらない場合もあります(←特に、男性で高齢者の場合)。それに、ステロイド剤や免疫抑制剤を使用していると、発症し易いことも言われています(←過去にキャリアの場合、検査で、抗原(−)となっていても、検査に出てこなくて、その後、発症する(De novo B型肝炎)こともあります)。

 (平成25年8月6日、19:00〜20:00までのインターネット講演会の内容より一部引用)
http://ja.wikipedia.org/wiki/B%E5%9E%8B%E8%82%9D%E7%82%8E
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1286272057