日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

将来の医療アラカルト(北欧型:6/10)


 デンマークスウェーデンノルウェーフィンランドといった北欧諸国の手厚い社会保障は、日本でも有名である。医療費無料、大学院までの教育費無料、3年間95%の失業給付と無料の職業訓練などなど。
 何故、これが可能なのでしょうか?
 まず、消費税(付加価値税)の税率が高い(22〜25%)。しかし、それだけではない。北欧諸国では、物品やサービスにかかる税(主に消費税)の税収が税収全体に占める割合は多くても3分の1。では、何が税収を支えているのか・・・→その税収の半分を占めているのは、実は所得や利益にかかる税(主に所得税法人税)。つまり、高累進所得税法人税などの企業の負担なのです。
 高齢者は、日本と違って、殆ど貯金をしない(日本は、老後が不安だから、高齢者がお金を貯めて使わない。→お金が回らないので、経済が潤わない!)。充分な年金が無条件で支給されるので、老後に備える必要がないので、貯蓄の必要がないのです。つまり、そうしたセーフティーネットによる将来不安のなさと、高累進所得税(日本以上!)による再分配が、高い消費性向を生み、経済を支えているのです?!
 ところで、そんな北欧でも、専門医不足で悩んでいる。
 デンマークノルウェーでは、科によっては、手術患者の「待機リスト」がある。医師が豊富なスウェーデンですら、「待機リスト」が存在する。
 北欧の病院の多くは事実上の国公立病院。自由診療の民間病院も存在するが、患者の大半が国公立病院で診察を受けている。
 待機リストの長さは、病気の種類によってかなり違ってくる。例えば、ノルウェーでは、肺ガン手術の「待機リスト」が問題になっているし、デンマークでは、心臓や膝や股関節手術で長い「待機リスト」が組まれている。又、スウェーデンでも、股関節手術などの週に整形外科領域の「待機リスト」が長くなっている。多くの国で、外科系の医師が不足気味になっている。
 その対策として、スウェーデンでは、患者を半年以上待機させてはいけないという法律が作られているし、デンマークでは、入院待機が2カ月以上に達した患者については、国外の病院で手術を受けることを認める制度が出来ていて、その費用は、税金で負担している。
 
(*将来の医療アラカルトの動物の写真は、全て、平成22年12月16日(木)の夕方に、熊本動植物園で撮ったもの)