日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

ある日の診療日誌・・・


 2歳の男児が17日(水)の午後15時から嘔吐して、17時に外来に来た時には、もう、4〜5回嘔吐していた。で、五苓散の注腸をして、嘔吐を止める座薬と内服薬を上げた。点滴をするべきかどうか迷ったが、下痢や熱がなく、顔色がさほど悪くないので、点滴せずに帰した。・・・→その後、再び、嘔吐が4〜5回あって、その日の20時過ぎに再び来院、今度は脱水症状が明らかで、入院となった。(1泊入院)ノロウイルスと思われる。
 2歳の女児が20日(土)の10時過ぎ来院。それまで数回嘔吐している。五苓散注腸。プクプクしていて、点滴がなかなか入らない。子どもも泣き叫び・・・嘔吐も注腸後なく、顔色がさほど悪くないので、やむなく点滴せずに帰す。道路を隔てた病院の前の調剤薬局で多量に嘔吐。親御さんが入院を希望。入院後、何とか点滴確保。その後極めて経過良好。ノロウイルスと思われる。(1泊入院)
 13歳の男児が21日(日)の午後、3分間の全身性間代性けいれん(初めて)で、救急車で来院。来院後、CTや血糖やCaやアンモニアなど、検査。特に異常なし。テレビゲームを1日中していて、親は、そのせいだと言う。テレビゲームてんかんの疑いあり。入院後、著変なし。(1泊入院)
 21日(日)、21時前に、分娩室から、コールあり。前回仮死で出産している。妊婦さんも、日頃から特殊な薬を常用している。無事出産する。
 22日(月)、8時過ぎに、7歳の女児が夜中、頻回に嘔吐して来院。熱もあり、直ぐに点滴施行(現在、入院するかどうか、経過観察中)。
 小児科は、ホントの急患は少ないって言われるけど、時間外に、ホントにおかしくて医療を必要とするケースは、どこにでもある。
 現在、61歳、体が丈夫な時はいいけど、こんな感じで、救急医療がいつまで出来るかなあ・・・?!

*現在、ノロウイルス感染症による急性胃腸炎、多いですね。伝染力が極めて強いです。嘔吐が主訴のことが多く、それに、下痢(酸っぱい感じの匂い)や腹痛(お腹の真中あたり)や発熱や頭痛のあることも、しばしばです。2〜3日間で、ひどい症状が何とか取れますね。ロタは、1週間近く、ひどいことが多いですが・・・。
 似た病気は、沢山あります。急性虫垂炎は、腹痛、嘔吐、発熱が3徴ですが、腹痛が主訴の事が多いし、腸重積症では、腹痛、嘔吐、血便が3徴で、腹痛による不機嫌で初め来院することが多しい、髄膜炎は、頭痛、発熱、嘔吐が3徴ですが、頭痛が主訴のことが多いし、急性胃腸炎では、主訴の多くは、嘔吐です。
 (私なりの)治療は、嘔吐したら、与えない(嚥下が刺激となるので)。嘔吐したら、少なくとも1時間は、何も与えない。甘過ぎるものは、嘔吐を誘発することがあるので避ける。冷たものは、腸を刺激して下痢を起こしやすくなるので避ける。下痢止めは与えない。少しずつ、こまめに与える。かんきつ類のミカンは×、リンゴは○。雑炊を積極的に勧めています。 

*写真は、小さい時の長男です。