日本の心・さいき

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低出生体重児を少なくする為の取り組み

 朝、年配の助産師でもあるベテランの師長さんと話したら、「この病院でも、近頃、早期破水が少なくなって、小さい赤ちゃんが生まれることが前よりも少なくなっていますよ・・・」と言われた。
 細菌によって(絨毛膜)羊膜炎を起こすと、それが早産や前期破水につながり、その結果、極出生体重児が増えるとのこと。で、歯周炎もそれに関係があって、当院では、産婦人科だけでなく歯科口腔外科でも、それをチェックすることで、いい結果が出ているとのこと。
 多くの中心的な母子救急周産期医療センターでは、極低出生体重児が多くて、ベッドが不足がちになっている。熊本県でも、ベッドが足りなくて、やむなく福岡県などの県外に搬送しているのが現実で、近年、新生児死亡率でも全国最下位のこともあり、2007年の熊本県内出生数16307人中、極低出生体重児が146人いて、前年より18人増加している関係で、この事業が注目されている。
 今日の熊本日日新聞には、「県早産予防モデル事業 天草地域、極低体重児4割減少、抗生剤投与や歯科治療」との表題の内容で、県が天草地区で実施した「早産予防モデル事業」で、今年7月までの1年間に同地区内の極低出生体重児(1500g未満)の出生率が6割まで減少していたことが28日、分かったと掲載されていた。
 まだ、中間報告だが、早産予防の有効な対策として期待できれば、極めて朗報・・・?!!
 これは、天草5つの産科医療機関が協力し、これらの医療機関を受診した720人を対象に、県が昨年の7月から実施した結果だ。今後、もっとはっきりといい結果が証明されて、この取り組が全国に広がって、周産期医療センターのスタッフや費用の軽減にもつながってくればいいなあと思っている。


参考小冊子:熊本県早産予防対策モデル事情 報告書-第1報-