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ヒブ感染症

 ヒブ感染症の対策が遅れている。ヘモフィルス-インフルエンザb型菌による感染症を、医療関係者の間では、その頭文字を取ってヒブ(Hib)とよく言っている。
 これが原因で、中耳炎や副鼻腔炎喉頭蓋炎やクループや気管支炎や敗血症や髄膜炎の原因菌として、多くの小児科医を悩ませているありふれた菌である。
 同じく、中耳炎や副鼻腔炎や肺炎の原因として同じ様に見られる肺炎球菌も、同じ様な感じで小児科医を悩ませている。
 何故かと言えば、耐性菌が多く、耐性菌にも効くと思われる強い抗生物質を使用すると、いい菌も死んでしまって、免疫力が落ちるからだ。
 熱があったり咳がある場合は、抗生物質を処方するべきかどうか、処方するとしたら何を処方するべきか、絶対的な方法がないだけに、多くの小児科医は悩んでいる。
 1890年に、インフルエンザ患者さんから見つかった菌からその名前が付いたのであるが、実際は違っていたのだが、平成19年1月にフランス製の予防ワクチンがやっと承認され、今年の夏頃に発売される予定。
 年間約1000人発症する髄膜炎の原因菌として、その約6割をも占め、死亡したり後遺症を残したりする例が多いからだ。(細菌性髄膜炎の60.3%がインフルエンザ菌、31.1%が肺炎球菌)
 実際に鼻汁などで培養してみると、頻回に検出される。健康に過ごしている人にもかなりの割合でそれを(肺炎球菌と同じ様に)持っていると思われる。
 それが、いろんな原因で免疫力が低下したりすると、発病することになる。
 確かに、それに効く抗生物質は、その時はいいのだが、それによりいい菌も死んで、細菌同志のバランスが壊れて、免疫力が低下することが充分に考えられる。と言って、実際にそれに感染している場合、あげざるを得ないケースも多い。
 一番確実な方法は、ワクチン接種をし、耐性菌の問題などからも不必要な抗生物質を極力避け、免疫力を高める為に、規則正しい生活をし、早寝早起きを心掛け、気の持ち方や食事や運動や睡眠などにも気を配る必要があると思われるが、実践となると、今の時代ではなかなか難しいと思われる。
 取り敢えず、今している三種やMRワクチンの様に、無料にして、出来るだけ時期を早めてそのワクチンを実施することが必要と思われる。 ところで、現在、ヒブのワクチンが世界の100カ国以上で導入されている。先進国で導入の措置がとれていないのは、日本だけ。その導入により、脂肪や後遺症を大幅に減少させた上に、年間82億円が削減できると計算されているのに。
 髄膜炎の原因菌として一番多いインフルエンザ菌に次いで多い肺炎双球菌の小児用ワクチンも現在世界77ヶ国で使われている。これも承認されるまで何て、日本の官僚のコチコチの頭では、10年後かなあ。
 (医療機関は、経営上、このワクチン導入により、今以上に厳しくなるでしょう)

インフルエンザ菌や肺炎球菌に対する耐性菌の割合、世界の中で日本が断トツ多い。中耳炎や副鼻腔炎の起因菌として、現在日本では、インフルエンザ菌と肺炎球菌で7割余を占めている。