「退職後の雑感、異性学(17)」
一生の間、女性は500個程の卵を卵巣から排出しますが、元々、卵細胞は、そのままでは、女性になる様に作られています。しかし、XYの組み合わせになった場合、性染色体のY染色体の短腕の先端近くにあるSRY(Y染色体上の性決定領域:sex-determining region of Y )により、男性になり(男は、女から作られています)、それにより、母体内でXXの組み合わせで出来たものよりも多量に男性ホルモンを浴びることになり、生まれる前から既に将来の男女の脳の差の原因が作られていることになります。
マダラミズカキヤドクカエルは、オスが子どもを背負い、子守をしながら子育てをします。タツノオトシゴは、メスがオスの育児嚢に産卵して、オスは、代理出産って感じでもないですが、お腹を痛めて出産します。チョウチンアンコウのオスは、繁殖でしか役に立たず、自分の力で生きることが全く出来ず、メスの体にくっついて、メスの血を吸ってやっと生きています。
オスは、本来、どうあるべきなのでしょうか?動物では、交尾の決定権の多くは、オスではなくて、メスにあります。オスは、メスの機嫌を取る為に、人間以上に?大変な様です。
カワセミは、取った魚のえらが引っかからない様にと、頭からメスに渡す程の気の配りを込めてのプレゼントします。クサムラツカツクリのオスは、生まれて来る子どもの為に、巨大なベビーベッドを作ってから、メスを誘います。ギフチョウのオスは、他のオスに横取りされない様にと、交尾の後にメスの生殖器に蓋をしてしまいます(交尾栓)。トンボのオスは、自分が交尾する時に、前に交尾したオスの精子をかき出してしまいます。ライオンのオスは、交尾の為に、前のオスの子どもを殺します(メスが、子育てをしていると、発情しないので)。カマキリやクモでは、交尾の最中に食べられることが多いのです(正に、命掛け)。人間以外の動物では、メスは、交尾するオスがより大きくより強いと、丈夫な子どもを生むことが出来ることを本能的に知っている様です。
ミジンコは、メスがメスを生み、環境が悪くなると数が少なくなるので、メスはオスを作り、数をより多くしようとします。繁殖の方法が、クローンばかりの無性生殖だと、環境の変化に適応できなくなり、絶滅する傾向にあるのに、有性生殖により、遺伝子そのものに変化が起きて、より適応能力が出来る生物になるらしいのですが・・・?!そんな感じで、例えエイズや強烈なインフルエンザが流行っても、年限が経てば、適応できるヒトになるらしいのですが・・・?!
アメリカの女性には、結婚を避けるキャリアーウーマンがいます。何でも、男は暴力を振るい、エイズを持っている恐れがあり、女性の自由を束縛するからとの理由で、結婚しようとしないのです。自分の専門的な仕事を続けたいとの要求もあって、もしも、子どもが生みたいとなると、精子バンクに行って好みの精子をもらい、生まれればベビーシッターに子育てをしてもらっています。つまり、男は、ニワトリのオスみたいな存在になっているのです。
今の日本では、亭主元気で留守がいいって感じで、男性の存在感が次第に小さくなっているケースも、ある様ですが・・・。
繰り返しますが・・・→世の男性諸君、オスが無意味な存在と思われない様に、男らしく生きましょう。ヒトの世界は、動物とはいささか違っています。男の子は、年上の男を見て(その多くは、父親)、将来の男のイメ一ジを作ります。どんなに立派な母親でも、父親の代わりになることは出来ません。母親が父親の悪口を言うと、息子は自信をなくしてしまいます。
いつも、夜になると飲みに出る亭主がいました。しかし、賢い奥さんは、「お父さんは仕事で・・・」とずっと言い続け、息子もそれを信じていました。で、その後本当のことを知りましたが、息子は、立派な父親をイメ一ジしてきたことで立派に育ちました。イスラム社会に行くと、如何に息子が父親を尊敬しているかを知ります。アラ一の次に偉いと思っている感じです。日本では、戦後、「陰膳」と言う言葉が消えてしまいました。その意味も知らない子どもも、今では多くなっています。
アメリカ・インディアンの歌には、次の内容があります・・・→「お父さんは高い山に登り、あなたの子をかかげ、世界は広く、やることがいっぱいあるということを、見せなさい」と。
*写真は、小倉城の天守閣に飾っていた物で、二刀流の「大谷翔平選手」が被っていたものと同じ「かぶと」。
(令和5年11月16日、記載)