「医師崩壊」なる本を、平成26年4月5日に、熊本市の本屋さんで手にしました。
その中の第一章では、「勤務医の5割が過労死予備軍」、第二章では、「心も体も壊れていく医師たち」、第三章では、「医師の心と体を守るマネジメント」、第四章では、「医師を健康にできなければ、患者を健康にできない」との内容で書かれています。
医師への攻撃がマスコミにより激しくされる時代ですが・・・今の医師の姿が如実に書かれていると思います。
労働基準法何て完全無視って感じで、当直明けでもそのまま普通に働かざるを得ない医師、時給にすると最低賃金以下で働いている若い医師、土日も働かないと生活が維持できない中堅の大学勤務医師、そして・・・ナースや上司や病院側や(クレーマー的)患者さん(今は、患者さんでなく、多くの医療機関が、上からの指示で、患者様との言い方・・・)との亀裂で悩む医師の姿が書かれています。
真面目に医療に取り組もうとする医師程、熱心な医師程、正義感が強い医師程、責任感の強い医師程、多くの事を抱え込んで苦悩している姿が赤裸々に書かれています。
第三章の中で、日本医師会が提案している「医師が元気に働くための7カ条」の内容があります。
1、睡眠時間を十分に確保しよう。
2、週に1日は休日をとろう。
3、頑張りすぎないようにしよう。
4、「うつ」は他人事ではありません。
5、体調が悪ければためらわず受診しよう。
6、ストレスを健康的に発散しよう。
7、自分、そして、家族やパートナーを大切にしよう。
そうですね、私の事を考えても、過去の私は、全て、×でした。
忙しくて、慢性睡眠不足状態で、24時間365日、ストレスを上手く発散する所もない状態で、仕事中心と言うより、そればかりの生活でした。その結果、「笑わない」「話さない」「目を見ない」「直ぐ怒る」そして、「いつ寝ているんだろうか・・・宇宙人」って感じで言われていましたが・・・?!
で、当然、体を壊し、訴訟などのいろんなトラブルに巻き込まれ、鬱状態がしばらく続き、体ボロボロって感じになっていました・・・過労死になっても不思議でない状態だったのですが・・・それが次第に改善して、(私も深く反省した結果)今は、今までの医師生活の中で、一番いい状態になっています。
過去の私と同じ境遇の人が今も相変わらず沢山いて、一向に改善してなく、常態化していることを憂えています。
参考図書:医師崩壊 杉山雄二 幻冬舎 平成26年3月発行 740円+税
*写真は、4月3日に、「トリックアート展」で家内から撮ってもらったものです。