日本の心・さいき

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受け入れ不能・・・

 3月5日(火)の21:00からのNHKニュースのトップで、25病院に36回搬送断られ、埼玉の男性(75歳)が、搬送先で間もなく死亡と放映されました。
 消防本部によると、男性は一人暮らしで、1月6日(日)午後11時25分頃、「呼吸が苦しい」と自ら通報し、自宅に到着した救急隊員が、各病院に受け入れが可能か照会すると「処置困難」や「ベッドが満床」などの理由で断られ、翌7日(月)午前1時50分ごろ、37回目の連絡で、茨城県内の病院への搬送が決まり約20分後に到着した際、男性は心肺停止状態で、その後死亡が確認されたとの内容でしたが・・・。
 患者さんが気の毒でなりませんが、医療側から見ると、マスコミ報道とは違った形で、この本質が見えてきます。
 天下のNHKが、夜のトップニュースで、医療側に責任がある感じで報道されていましたが・・・→
 それから2日後の7日(木)の同じNHKの21:00からのニュースでは、トップニュースではありませんでしたが・・・あるドクターからNHKへのコメントで、受け入れ「拒否」ではなく受け入れ「不能」ですとの実情を訴え、それが紹介されていました。(←もうちょっと、深く、分析してほしかったですね・・・)
 そうですね、いい医療をする為には、患者さんと医療側がお互いにいい関係であることが一番大切ですが(コンビニ受診を控えたり、ドクターショッピングをしないことなど・・・)、それ以外に、行政が救急体制を整え、又、マスコミも、医療側を悪者にせずに、実情を報道すべきです・・・。
 どの救急病院でも、ドクターは、真剣そのものです。自分なりに一所懸命に救急医療をしていて、救急で来院した患者さんの回復を願わないドクターなどいないはずです。
 救急医療の現場では、しばしば専門医レベルの医療を求められたり、最悪な時には、刑事事件になったりしています。これは、国民全体が考えなければいけない大きな問題です。
 田舎の小さな病院ですと、小児科医がいても、救急で来院した乳児や幼児を、当直の産科医や外科医が診ています(子ども好きで頑張る小児科医にも、限りがありますから・・・)。
 私が医師になった時から、既に、救急医療の問題はありました。それが、延々と今でもすっきりと解決しない形で続いているんですね・・・?!!
 M県のある小児科開業医が私に言いましたが、「夜19時から翌朝の7時まで救急センターに行って、翌日、普通に仕事して、もう体ボロボロですよ。不調な体(高血圧と視力障害など)で、もう、徹夜の救急当番をキャンセルしたいけど、それが出来なくて・・・」と(←この先生、以前は、ちょっとベッドを持って小児救急医療をしていましたが・・・)。

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/konnatoki/08-Q01.html(←宮崎県)
http://www.khk-dr.jp/mosimosi/0902sat.htm(←熊本県
http://www.nisida-med.jp/news/entries/00000013/images/20130304160621.jpg(←佐伯市)