日本の心・さいき

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1+1≧3・・・?!


 病院の小児科常勤医にとって、1人か2人かでは、小児科医常勤医の負担に雲泥の差がある。1+1=2だが、小児科医常勤医の負担軽減式では、「1+1≧3(!)」となる。
 田舎の病院では、小児科医が2人いたとしても、いつでも2人の小児科医が忙しい訳ではない。1人で出来る時は、も1人は休める。休んで充電して、次の非常事態に備えることができる。しかし、1人でずっと忙しいとなると、いつかは燃え尽きてしまう。それで、1人の医師の場合、極力エネルギーの7割前後で普段止める様にしておかないと、いざと言う時、100%の力が出ない!
 睡眠不足は、医療事故にもつながる。土台、疲労困憊している状態では、頭のコンピューターも正常モードになく、話すことも億劫になり、笑顔も出ない感じになる。笑顔がないと、親御さんも不安になり(そうでなくても、不安で来院しているのに)、親御さんが不安だと、その直下の子どもももろに打撃を受けて、免疫力低下につながり、治りが遅くなる。つまり、負のスパイラルが始まる(かな?)。
 で、逆に、小児科医にも時間などでゆとりがあると、よく診れて、笑顔で接することが出来て、コミュニケーションが上手く行く。それが治療にも少なからずいい方向へ向かわせる(かな?)。
 1人だと、救急でひどいケースがあると、外来だけでも大変だ。2人だと、重症でなければ入院は可能だが、2人でも、入院の数が多くなると、深夜に病棟から電話が掛かる回数が多くなって、やはり大変だ。3人だと、少しゆとりができるが、それなりに外来も入院も多くなると、小児は急変するだけに、大変だ。
 大川市の救急病院勤務の時、小児科常勤医5人で、24時間体制をとって、小児救急をした。それが、1人欠けて、4人になった時、残りの4人の思いが全く同じだった・・・→「4人と5人では、こんなに負担が違うなんて!!」
 小児科医の資源は限られているので、長続きをする方法を考えないといけない。当院では、20時以降は、当直医が診て、必要な場合だけ、小児科コールの体制を取っている。(・・・←これで、大半はいいと思われる。)
 けいれん重積、重度の喘息発作では、もちろん小児科医が直ぐに呼ばれるし、新生児でも直ぐに呼ばれるけど・・・→田舎の病院だと、幸いに、数が少ない。
 小児科の場合、時間外に来院しても、直ぐに待てない感じのケースは確かに少ないが、しかし、朝まで待つとなると、不安が残るケースは、(医療では、先の予測が難しいだけに)それなりに多い(と思われる)。例えば、嘔吐や機嫌がとても悪い発熱や3カ月未満の発熱などの場合。そんな時、夜、ちょっとだけでも時間帯を決めて、その時だけでも小児科医が診る体制が取れれば、いいと思うのですが・・・。(そんな風に思って、私の場合、時間外は、診察時間帯を決めて、診療をしてきていますが・・・→それだと、(医療側も患者側も一番きつい)深夜の来院数も、確実に少なくなる・・・←日頃からの親御さん教育が大切だと思います!)
 大分県の場合、小児科に関しては、集約化はほぼ、終了したと思われる。が、小児科常勤医1人の病院・・・杵築市立山香病院、大分赤十字病院、医師会立津久見中央病院、(私が勤務していた)西田病院では、やはり1人よりも2人や3人の方が望ましく、現在孤軍奮闘されている姿が目に浮かびます。又、済生会日田病院、国東市民病院、厚生連鶴見病院、(私が勤務していた)天心堂へつぎ病院、岡病院、健康保険南海病院、豊後大野市民病院では、小児科常勤医2名ですが、紹介入院などで、場合によっては、1人体制以上に忙しいケースもしばしばあると思われます。
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 ある若い産婦人科の先生(女性)が(宴会の席で)言われていましたが・・・→「産科も小児科と同じ様に集約化がどんどん進んでいるけど・・・年間1.000人近くの所でお産するとなると、効率はいいんでしょうが・・・ベルトコンベアって感じで、家庭的な温かみがないですよね・・・お産って、やはり、家庭的な環境で産みたいですよね。田舎の病院の様に、採算合わないけど、1人1人の患者さんにしっかりと向き合ってしてあげる方が、ホントはいいんでしょうけどね・・・」と。

http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20070611/5
http://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/106028.pdf

↓(プロとは言え、凄いスタミナですね・・・)
http://www.youtube.com/watch?v=dZlpgawasDs&feature=related