日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

ある小児科医の独り言(その11)

 人間って、体ごと経験しないと分からない。身近なモノから学ぶことが多い。沢山の人を集めて、そこで立派な話を、立派な講師から聞いても、モノにならないことが多いと思う。
 平和のことをホントに分かろうとしたら、戦争を経験するしかないが、しかし、広島や長崎の原爆記念館に行ってみると、平和の大切さを少し実感できる感じだ。
 長崎の原爆記念館の人が言っていた、「被害者の中には、被爆当時のことを一切語ろうとしない人、いますよ。思い出したくもないんでしょうね・・・」と。
 人間は、神様じゃないから、間違うことは、仕方のないこと。それで深く反省して、間違いを再び起こさなくなれば、しめたもの。しかも、間違っている人の気持ちも理解できる様になれて、更にいいかも知れない。
 タバコの問題にしても、良くないと分かっているのに、止められないのだ。戦争では、スゴイ数の人がアット言う間に亡くなってしまう。戦争は悪いことだと分かっているのに、してしまうのだ。
 科学技術が発達してしまった時代、広島の原爆、たったの一発で、最終的には、それで30万人近くの人が亡くなっているのだ。一度でも許されない失敗もあるのだ。9・11で沢山の人が亡くなったけど、核兵器を使うと、そんな数では済まされないのだ。
 佐伯市が韓国語講座を開いた時、すぐに私は飛び付いた。韓国の先生(現在、別府大学の教授になっておられる)が教え、最後までいい講義を受けることが出来た。 その生徒の中に、(無農薬、自然栽培を心掛けて)農業をしている○田さんと言う、顎髭をはやした人がいた。彼は、そこでの韓国語の知識で、1人で韓国に行き、それを私達に話してくれた。それを聞いて、私も、1人で韓国に行くことを思いついたのである。それまでは、韓国に付いては、いろんな噂が流れていた。しかし、実際に行ってきた○田さんの話は、私にとっては、強烈であった。
 「韓国、全然危なくないよ、韓国の農家の現状を見たかったんで、田舎に行くと、(こんな田舎まで日本人はまず来ないと言って)驚いていて、とても親切にしてもらった。どこに行っても、よくしてもらったよ・・・。自分の韓国語、通じたよ。講義内容の前3分の2ぐらいまでをしっかりものにしていれば、まず、困らないよ・・・」
 教育では、生きた教材が大切、これに勝るモノはないかな。