7月1日(金)19:30から20:43まで、大分合同新聞社共同企画で、NHK大分が、「ししまる(しら真剣丸ごと)TV」なる番組で、「大分のお産を救え!」と題して、放映していた。
スタジオには、大分大学の医学生(5年生が3名)、妊婦さん、助産師、(大学や県病の)産婦人科医や、県の産婦人科医会会長さんなど、その関係者が集まっていた。
大分県は、16年前には、分娩施設が70カ所もあったのに、今では、その半分以下の34カ所になっている。
(九州で一番面積が広い)佐伯市も、2つの病院でお産が出来ていたのに、2つ共、(医師不足で)閉院となった。そして、2年前に、佐伯市で開業した産婦人科医院が紹介されていた。
そこでは、年間のお産が350ほどあって、家族を大分市に残して、単身赴任で孤軍奮闘されている一人の産婦人科医の姿が紹介されていた。
2週間ほど前に、私の姪の子どもがそこでお産したばかりだったが、(その姪の話だと)その時に、帝王切開が2例たて続けにあって、外から医師の応援をもらって、とても忙しそうにしていたとのこと。
ちょうどこの日の昼過ぎ、母の所に行く途中で、道端である僧侶とバッタリ会った。この人、(長女が通っていた)保育園の園長先生で、向こうから声を掛けてくれた。
「今から、○○○先生の所に行くんですよ。」と言う。「○○○先生、どうしてますか?」と尋ねると、「86歳にもなってるのに、運動もして、元気にしてますよ。もう、仕事は、絶対したくない!と言ってますよ。」と言われた。(昭和55年4月から私が、佐伯市の病院で働いた時、○○○産婦人科に、時間外に、輸送用の新生児保育器を持って何度か救急車で迎えに行ったが・・・)
放映の内容では、・・・後少なくとも10年は、産科医の増加は、見込めない。その理由として、大分県の産科医の高齢化が進んでいる(60歳前後)し、産婦人科医を希望する若い医師が少なくなっているから。何故、産婦人科医を若い先生が希望しないのか、・・・→きつい、訴訟が怖いから。
ある病院の(働き盛りの)産科医が、「個人個人がみんな頑張っているから大きな事故が起きてないけど、大きな事故が起きてないから大丈夫だとみんなが過信しているので、そこが逆に問題だと思う。」と言われていた。(→私も、その意見に同感です)。
又、ある産科医が言っていた、「一生懸命にしても、結果が悪くて、訴訟になると、それでやる気をなくして産科医を辞めてしまうケースもある。」と。
又、ある産科医は、「お産は、病気でなく正常の出来事と思われるが、(数は少ないが)何かあっても不思議ではない。小児科(の救急)と違って、正常と異常の区別が、患者さん側に判断しにくい。」とも言われた。
助産師さんの不足の問題も取り上げられていた。かって7万人にもいたのに、今では、3万人足らずとのこと。(もっと、助産師さんを上手に利用すべきだとの意見あり)
兵庫県のある市の住民が、病院の小児科医を守る為に、1、コンビニ受診を辞めよう、2、かかりつけ医を持とう、3、小児科医に感謝しよう、の3点をスローガンに積極的に動いている姿が紹介されていた。
そうだなあ、小児科医も産科医も、その資源は、限られている。お互いに、よく理解し合えることが大切かな?
医師は、患者さんから、確かに育てられていますね・・・?!!
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20070107/8.956_