日本の心・さいき

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天 才・・・

 昨日の朝、NHKで、理化学研究所での羽生名人の脳の解析に付いて放映していた。
 ヒトがヒトたるゆえんは、発達した前頭連合野にあると言われている。初めに、この前頭連合野が働いていること、これは、他のアマチュア棋士も同じであった。
 1秒間で詰め将棋の盤を瞬間的に見せて、それに対する解答を瞬時に選ばせている。その正解率が、アマチュア棋士62%に対して、羽生さんは極めて高率の82%。
 この直感力は、脳の何処が働いているのか?
 更に脳の深部を追求すると、行動の習慣化に関わっていると思われる大脳基底核尾状核が働いていていて、それは、プロ棋士にはあるが、アマチュア棋士には見られなかった。尾状核は、行動だけでなく、思考の習慣化にも寛容しているものと思われる。
 天才の裏には努力の二文字がある。プロ棋士に共通することは、毎日3時間、集中して将棋の勉強をしていることだった。
 羽生さんにしか見られないこととして、(海馬などへの通過点と考えられる)嗅周皮質と脳幹の網様体が大いに働いていることが分かった。
 これ等は、絶えず行動を持続して習慣化することで、この直感力が生まれるとのことらしい。(少し納得?!)
 
 どうも、脳は後天的にかなり変化する様で、小さい時に変なことを見たことがトラウマになっている人の場合、後頭葉にある視野領域の部分が狭くなっているとか、東京のタクシーの運転手さんの様に、アチコチ行く場所をきめ細かく覚えている様な人の場合、海馬領域が広くなっているとのこと。

 大脳連合野に関しては、(77歳の)久保田カヨ子さんが、先日、民放で出演していた。彼女は、夫を大脳生理学者に持つ単なる主婦であったが、(夫の字が読みにくいので)代わりに自分が原稿をきれいに書くことがきっかけになって、(彼女自身が脳に興味を抱くようになって)天才児を作るにはどうしたらいいのか、自分の子どもで証明して、それを公にしている。
 その中で、天才児を作るには、如何に乳児期に、この大脳連合野を発達させる為の教育環境が大切かを説いている。
1、言葉が分からない乳児にも話し掛けることが大切。これは、前頭連合野を刺激する。いろんな音を聴かせるといい。赤ちゃんは、いろんな初めての音に反応し、それが前頭連合野の発達を益々促す。
2、イナイイナイバーを繰り返すことが大切。見るだけでなく、聴くことや触れることなど、いろんな感覚を刺激した方がいい。このワーキングメモリーを発達させること、大切です。何度も繰り返すことで、頭の回転が速くなる。
3、おもちゃをゆっくり動かして、目でちゃんと追わせることが大切。それにより、前頭連合野が発達する。この時、ゆっくりと動かす方が効果的。ちゃんと赤ちゃんが見えていることを確認しながら動かすこと。
4、赤ちゃんに、先のことを予測させることが大切。赤ちゃんが期待して次の行動を待つことは、前頭連合野の発達には、とても有効。
5、赤ちゃん言葉を使わないことが大切。
6、モノを教える時は、赤ちゃんと同じ方向に座って教える。
 で、久保田さんの子どもさん、7カ月で歩き、1歳で3000語を覚え、2歳でひらがなが全部読めたとのこと。早口で言うと脳の訓練になるとのこと。

 マァ、いろんな意見がありましょうが、3歳までの子どもの教育が大切なことは、昔から言われていることです。が、実際には、その親の教育がもっと大切な気がしますね。自分の子どもが、その子どもの子をちゃんと上手に育てられて、やっと育児が完成すると思います。いくら天才でも、人とのコミュニケーション力のない、人の痛みが分からない、思いやりのない、頭でっかちな子になっては困ります。誰しも、失敗することは大切だと思いますし、それ以上に、長い目で見守ることも大切なことだと思います。人生は永いですから。