何事も、10年したら、そのままでは、価値が半分になるとの説を聞いたことがあります。入った時の大学名は、10年したら半分に、20年に、更に半分に、30年に更に半分 に、そして、60歳前後での定年では、入った時の価値は、その16分の1にしかならない。もちろん、いろんな分野で違うでしょうが、世の中、人当たりやその後の努力の方が 大切で、学歴だけで行ける訳がありません(当たり前ですが)。学歴を(実績が伴っていない為に)ひた隠しにしている人も現にいます。前の業績(学歴を含む)を鼻にかけて、 いつも、吹聴して回りから煙たがられている人もいます。今の姿の大半は、それまでの10年間の実績が大きいはずです。官僚のトップグループの多くは、高学歴の人が多いはず ですが、現実は、今の日本の借金地獄です。事実こそ、全てです。大学の在り方も、人事評価も、国家試験のありかたも、大きな変革が必要だと思います。
ところで、官僚になる為の初めの登竜門の国家試験Ⅰ種、とても難しくて、受験勉強をしないと受からない感じの問題が大半だ。
20年以上前に出版されたその為の受験雑誌には、・・・
第1次試験は、教養試験3時間の60問と専門試験3時間30分の60問で、いずれも多岐選択式であり、第2時試験もあるが、1次の方が鍵と言われている。
国家公務員試験Ⅰ種ガイドには、「一般知識分野(30問)の大半は、中学、高校などで一度は勉強したことのある内容であるはずだが、早くから計画的に準備して、重要事項を思い出し、確認しておくことが望ましい。一般知能分野(30問)は、むしろ問題を解くテックニックを身につけることが大切である。教養試験は本番で時間不足になりがちである。出題傾向として同じようなパターンの出題が多いので、出来るだけ多くの問題を解いて、よく出題される問題の解法のコツをつかみ、速く正確に解答出来るよう、練習しておく必要がある。」とあった。
実際に昭和61年度に出題された教養問題の一部を示す。
No20 南アメリカ5か国(ペルー、ブラジル、チリ、ウルグアイ、アルゼンチン)の人種構成のうち、チリについて述べてあるものを以下から選べ。
1、ポルトガル人をはじめとしたヨーロッパ系の移民が人口の6割以上を占めているが、その他はアフリカから来た黒人、インディオ、東洋系移民などが様々に混血し、混血社会と呼ばれる社会を形成している。
2、インディオが最も多く人口の約半分を占めており、次いで白人とインディオとの混血が約4割、日系人も約7万人ほどいる。
3、スペイン人を主としたヨーロッパ系の移民が人口のほとんどを占めている。これは独立当時人口が希薄で国土開発のために積極的に移民を受け入れる政策をとったことにある。
4、スペイン人とイタリア人を中心としたヨーロッパ系の移民が人口の9割を占めている。住民の約8割が都市人口であることが社会構成上の大きな特徴である。
5、白人系の住民が人口の約9割を占めているが、その大部分はスペイン人とインディオの混血である。純粋のインディオは少なく白人的要素の強い社会となっている。
No42、次のA〜Cの命題が成立するとき、これから論理的に導き出される命題はどれか。
A、成績の良い人は気位が高い。
B、勤勉な人は誠実であって、かつ、成績が良い。
C、人望のある人は気位が高くない。
1、人望のある人は誠実である。
2、人望のある人は勤勉である。
3、勤勉でない人は人望がある。
4、成績の良くない人は人望がない。
5、誠実な人は人望がある。
No43、田中、鈴木、佐藤の3人がベンチに並んですわっている。彼らの職業は、医師、弁護士、大学教授のいずれかであり、かつ3人とも職業は異なっている。また3人のうち1人はひげを生やしている。この3人について次のことがわかっているとき、正しく言えることはどれか。
(イ)田中は医師の隣にすわっている。
(ロ)弁護士の隣にひげを生やしていない人がすわっている。
(ハ)鈴木の隣にはひげを生やした人がすわっている。
(ニ)弁護士はひげを生やしていない。
1、田中はひげを生やしていない。
2、田中は弁護士である。
3、佐藤は大学教授である。
4、大学教授はひげを生やしている。
5、弁護士は真ん中にすわっている。
ムーッ、こんな(受験勉強を必要とする)試験に合格した人が官僚になり、今、正に政治を動かす中心になっているのか・・・?!大学に入ってからもこの為の受験勉強で大変だし(公認会計士になる為の試験や外交官試験の様に、超難関)、晴れてⅠ種に合格して官僚になっても、初めの給料は(苦労した割には)低いし、やっていることへの周囲の反応は厳しくなっているし、晩年、天下りのいい所がないとなると、よほと高い道べーションがないと、この道を全う出来ないなあ・・・?!