日本人に、「貴方は何か宗教を信じていますか?」と尋ねると、「私、無神論者です。神の存在など、信じていません・・・」などと言えば、東南アジアの多くの個所で、商談がいっぺんにキャンセルされるだろう。
日本人の多くは、普段、あまり宗教を意識しない。そのまま、宗教が生活の一部になっている感じだ。正月には、神社に参るし、葬儀は、和尚さんにお世話になることが多いし、クリスマスには、はしゃいでいる。まあ、多くの日本人にとっては、それが何でもないことの様に思っても、欧米の人にとっては、極めて異常に思えるだろう。
アメリカで、ダーウィン進化論の映画が上映されそうとした時、世論が反対した。2004年のアメリカでの調査では、55%ものアメリ人が、神が人を創造したと考えている・・・?!
アメリカの高校で、進化論がまともに授業で取り上げる様になったのは、1960年代に入ってからで、今でも、創造論を公立学校で教えるべきだと訴える人々もいる。
イスラム原理主義の人の行動がマスコミでしばしば批判を浴びる感じになっているけど、・・・ブッシュ大統領の命令で、湾岸戦争が起きた時、彼をキリスト原理主義者って言う人もいたけど・・・。
本来、人を救うはずの宗教には、大量の人殺しの戦争は、あってはならないことだと思うけどなあ・・・。啓典の内容も、いろんな解釈がなされることも多い訳だし・・・。
当時の人々に、聖書と同じ位に大きな影響を与えたと思われるダンテの「神曲」の「天国編」には、「・・・人が人として正しく生きていくために地獄が存在し、煉獄が存在し、天国が存在するのです。私はこう思います、死後の世界があることを知れば、それだけで人々の意識は変わるのではないか・・・と。正しい生き方に・・・神の愛の光に・・・気づいてくれるはずだと・・・。愛がすべてを動かしている・・・。」とある。
神を強く意識して生きる方がいいのか、あまり意識しないで生きるの方がいいのか、賛否両論、いろんな意見があると思うけど・・・極めて宗教色が強いと思われるイスラームのムスリムにしても、実際は、極めて他宗教徒に寛容で、ダッカに滞在していた時も、ムスリムとキリスト教徒が、お互いにとても仲良くしていたけど・・・。(タイのチェンマイでも、キリスト教徒やムスリムの人がいたけど、皆、仏教徒と仲良くしていたけど・・・。)
仏教には、「中庸」と言う言葉がありますが、・・・個人的には、今まで、いろんな試練の瀬戸際で、何となく背後にそれらしきもの、感じたこと、ありましたが、・・・まあ、神様の意向に背かない生き方をしないといけないと常々思ってはいますが・・・(日本人の場合、神の存在が、良心って感じになっていることもあるのかな・・・?!)。
*グラフの左は、進化論を信じる割合。真中は、はっきりしない割合。右は、信じない割合。
*小学2年か3年生の時、お坊さんの話が、地域の子どもたちを集めて行われ、その時、地獄のスライドを見て、「悪いことしたら、こんな所に行くんだ・・・!」何て思って、怖がっていたことを思い出します。子ども達(当時、今と違って、家の外には、どこも沢山の子どもばかりって感じでしたが・・・)、皆、真剣に聴いていましたが・・・。
*参考図書:まんがで読破 神曲ダンテ・作 イースト・プレス 2008年発行
*参考図書:まんがで読破 種の起源ダーウィン・作 イースト・プレス 2009年発行